◆手軽な睡眠薬が招く悲劇と本当に受診すべき場所
悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。
Photo: Adobe Stock
「睡眠障害」が新たな診療科名に追加へ
厚生労働省の専門部会(医道審議会)は、2026年3月6日に医療機関が看板などに掲げることができる診療科名に「睡眠障害」を新たに追加する案を了承しました。
新たに「睡眠障害科」などの標榜(病院の看板などに診療科名として掲げること)が了承されたわけです。実は、診療科名の追加は、2008年に「心臓血管外科」などが追加されて以来、約18年ぶりの見直しとなります。久しぶりの大きな変化ですね。
「睡眠障害科」だけでなく、「睡眠障害内科」や「睡眠障害精神科」といった組み合わせでの表記も可能になる見通しです。
睡眠の悩みは「何科」に行けばいい?
精神科に通院される患者さんの中で、最も多いお悩みがおそらく「不眠症」です。少し眠れなくなったから睡眠薬をもらっている、という方は数多くいらっしゃいます。しかし、これまで睡眠に関する窓口は統一されておらず、患者さんはどこに行けばいいのか迷ってしまう状況がありました。
● 内科: かかりつけ医として、手軽に睡眠薬をもらうケース
● 呼吸器内科・耳鼻咽喉科: 睡眠時無呼吸症候群などが疑われる場合
このように、ありふれた症状であるにもかかわらず、窓口が分散しているのです。個人的には最初から精神科を受診していただくのが一番良いと考えていますが、診療科名に「睡眠障害」が新たに追加されることで、不眠に悩む患者さんが「ここに行けばいい」という指標が分かりやすくなるため、基本的にはとても良いニュースだと思っています。
安易な睡眠薬の処方は要注意
「ちょっと眠れない」という時に、いきなり精神科のメンタルクリニックを予約するのはハードルが高いと感じる方も多いでしょう。そのため、一番多いのは「かかりつけの内科の先生に睡眠薬を出してもらう」というパターンです。
しかし、実はこのパターンには意外な危険性が潜んでいます。睡眠薬に詳しい内科の先生もいらっしゃいますが、専門外であるために知識が更新されておらず、古い薬や依存性の高い薬を漫然と処方してしまうケースがあるからです。
最初は効いていてもだんだん効かなくなり、薬の量が増えたり別の薬を追加したりして、取り返しがつかなくなってから精神科に紹介状を持ってこられることもあります。そうなってからでは、お薬の調整が非常に難しくなってしまいます。



