◆今を楽しむ人と焦る人の決定的な違い…夜中に絶対してはいけないNG行動
ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか? そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)
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時間の経過が怖くなる心理とその対処法
子育てや仕事に追われる日々の中で、ふと「時間の経過が怖い」と感じることはないでしょうか? 子どもがどんどん成長していく姿や、親が確実に年老いていく現実を目の当たりにすると、自分の気持ちだけが取り残されているような焦りや不安を覚えるのは、決して珍しいことではありません。
年齢を重ねるにつれ、寝る前や起き抜けの意識がぼんやりしている時に、過去のさまざまな時代を思い出すことが増えていきます。
子どもの頃の家族との思い出、大切な人との記憶、学生時代の出来事など、それぞれのシーンを振り返ると若干の切なさをともないますが、本来、過去を振り返ること自体は「こんなこともあった」と楽しむことができるものです。過ぎ去った時間は戻らないため、それを過剰に恐れるのではなく、記憶を楽しむ姿勢を持つことが大切です。
「考えすぎ」は頭がお暇になっているサイン
時間の経過への恐怖や不安が膨らむ原因の多くは、「考えすぎ」にあります。人間は、何かに没頭している時は余計なことを考えません。例えば、読書に夢中になっている時や、子どもの送迎に奔走している時、私たちはその時間をただ生きており、「時間が過ぎるのが怖い」とは思わないはずです。
不安が生じるのは、今やっていることから意識が離れ、「考え事だけが進んでしまっている状態」の時です。人間は、答えが出ない問題について考え続けると、最終的にはネガティブな結論に行き着く傾向があります。夕食の献立のように答えが出る問題ならそこで思考はストップしますが、答えの出ない問題は考えれば考えるほど、どうしようもない不安へとつながってしまうのです。
もし「怖い」「不安だ」という感情に囚われ始めたら、それは「頭がお暇な状態」になっているサインです。今目の前にあることに集中し直したり、部屋を移動したり、散歩に出かけたりして環境を変え、意識を別のことへ切り替える工夫をしてみてください。
夜の不安にはポジティブな記憶を
あれこれと考えすぎて夜に眠れなくなってしまうのも、ある意味で当然の現象です。夜、布団に入ってからは体を動かすことができないため、行き場のない思考が発動しやすく、最も「頭が暇になりやすい」時間帯だからです。
そんな時は、無理に今に集中しようとするのではなく、あえて「楽しかった時代のポジティブな記憶」を思い浮かべるのが効果的です。「この楽しい思い出のまま、夢を見てやろう」というくらいの気持ちで目を閉じていると、いつの間にか眠りについていることが多く、時には本当に楽しい夢を見られることもあります。
「今日1日」にフォーカスし、開き直る
年齢を重ねるごとに、時間の流れがどんどん早くなるように感じるのは、多くの人が味わう避けられない現実です。これに対して最も有効なのは、「開き直ること」です。
10年や20年という月日は、過ぎてしまえばあっという間です。先のことを考えすぎても保証は何もなく、人生がいつ終わるかは誰にも分かりません。だからこそ、「あっという間に時間は過ぎるものだ」と潔く開き直り、今日という1日を楽しむことに集中するのです。
「今日はこれを食べよう」「今日は気持ちよく眠れればそれでいい」「今日は家でゴロゴロしよう」と、今の瞬間、今日1日のことだけを考えて過ごしてみてください。
何気ない1日や、雨で外に出られず動画を見ていた日、あるいは仕事の資格勉強で机にかじりついていた辛い日でさえ、後から振り返れば必ず「あの時代の一コマ」として懐かしい思い出に変わります。無駄になる時間は一つもありません。先の見えない未来を憂うのではなく、まずは今日1日を楽しく過ごすこと。その積み重ねが、不安を手放すための最善の道のりです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。






