「いつの間にか富裕層」がコツコツやっている「資産に大きな差を生む」投資手段写真はイメージです Photo:PIXTA

長期・分散が常識の資産運用は、若いうちから始めるものだと思いがちだ。しかし、退職後の運用で「いつの間にか富裕層」になった人は少なくない。60代ならではの退職金を活かした資産運用を、プロが解説する。※本稿は、コンサルタントの竹中啓貴、荒井匡史、野口幸司『「いつの間にか富裕層」の正体 普通に働き、豊かに暮らす、新しい富裕層』(日経BP)の一部を抜粋・編集したものです。

長い運用期間を味方に
つけられる若年層

 われわれ生活者が「いつの間にか富裕層」(編集部注/近年の相場上昇の恩恵を受けて保有金融資産が急増した給与所得者)になるためには、どのようなことに目配りをするべきでしょうか。株式市場の上昇の恩恵を受ける上では、一定の金額を資産運用に回している必要があります。

 その1つは月々のフロー所得(編集部注/都度発生する単発的な収入)などから、その一部を積み立てていく形です。高額なフロー所得がある、持ち家があり賃貸や住宅ローンにかかるお金を払わなくて済む、会社の持株会や確定拠出年金などの制度を活用するといったことが挙げられます。

 もう1つはある程度まとまったお金を運用に回す形です。相続で遺産を受け継ぐ、企業年金(一時金)や退職金の受け取りがある、海外勤務などで集中的にお金が貯まる機会があるといったことが挙げられます。

 ここでは、近年普及が進んでいる確定拠出年金(DC)に焦点を当て、ライフステージごとに資産形成のヒントを考えたいと思います。

 まず、若い世代が認識しておきたいのは、DCでどの投資商品を選ぶかによって、将来の資産に大きな差を生む可能性があることです。