『人が辞めてくチームのリーダーに共通する「ふるまい」』
それを教えてくれるのが、400以上のチームを見て「人と協力するのがうまい人の特徴」をまとめた書籍『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』(沢渡あまね・下總良則著、ダイヤモンド社刊)だ。AI時代の組織で必要とされるのは「スキルがある人」ではなく、社内や社外と上手に協力できる「協調性がある人」だと言われている。「チームで働くコツがわかった」「仕事仲間との関係性が良くなった」と話題の一冊から、「他者と協力して結果を出すためのコツ」について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
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人が辞めていくチームに共通する「ある発言」
メンバーが次々に辞めていくチームには、共通する空気があります。
「で、成果は出たの?」
「数字にならないなら意味がない」
「今月の結果はどうなっている?」
こうした言葉が繰り返されるチームです。
もちろん、成果を求めること自体は間違いではありません。
しかし、短期的な成果ばかりを求め続けると、「この取り組みって意味があるの?」「自分は何をしているんだろう」と悩み、チームは徐々に疲弊していきます。
リーダーが「短期的な成果」ばかり求めていると、チームのモチベーションは確実に下がります。
短期成果だけを求めるリーダーがチームを壊す
近年、多くの組織が「短期的」かつ目に見える「成果」ばかりに躍起になっている傾向があります。
この状態が続くと、チームは「新しい挑戦が減る」「メンバーの余裕がなくなる」「心理的安全性が下がる」といった状態に陥り、停滞していきます。
『チームプレーの天才』でも、このように指摘されています。
株主や投資家、および経営幹部自身が自らに課した「急成長」の同調圧力が組織や人間関係をギクシャクさせたり、長時間労働を助長したり、人々の心の余裕を奪い性格を歪ませたり、心ある人たちをメンタルヘルス不調に追い込んだり、「燃え尽き」のような症状を多発させたりしている現実もあります。
――『チームプレーの天才』(328ページ)より
結果として、優秀な人ほどチームを離れていきます。
短期成果だけを求めるマネジメントは、一見合理的に見えて、実はチームの持続性を損なうリスクをはらんでいるのです。
人が辞めないチームは「変化」を評価している
では、リーダーはどのようにふるまえばいいのでしょう。
『チームプレーの天才』では、組織の評価軸として「成果」と「変化」を分けて考えることが推奨されています。
・成果:売上や利益などの数値化された結果
・変化:仕事の進め方の改善や成長の兆しなど
小さな変化や成長にも目を向ける。
たとえば、
「新しい挑戦が生まれた」
「チーム内の連携が改善した」
「新しい知見やスキルが蓄積された」
こうした「変化」も評価することで、メンバーは前向きな意味を見出せます。
『チームプレーの天才』でも、
短期および中長期で感じた「変化」を言葉にし、その取り組みに対する前向きな合意を形成していきましょう。
――『チームプレーの天才』(329ページ)より
と述べられています。
成長の実感や前進の手応えがあるからこそ、メンバーは踏ん張れるのです。
小さな変化を見つけ、言葉にし、共有する。
その積み重ねこそが、人が残り続けるチームをつくるのです。
(本稿は、『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』の内容を引用したオリジナル記事です)







