
結婚、出産が早すぎる
亀吉は魚の食べ方がきれいではない。武士の家だと行儀作法を重んじるが商人の家はそういうことにこだわらない人たちもいるという描写であろう。つまりりんが今までと違う環境の家に嫁ぐということだ。
「旦那様の言うことをよく聞いてお仕えするのですよ」と美津は去っていく。一ノ瀬家からは美津と安(早坂美海)と中村(小林隆)と少人数だった。その頃、虎太郎(小林虎之介)は河原でさみしげ。
祝言の終わった晩、りんが部屋に入ると、亀吉は大の字になって寝ていた。姑(根岸季衣)は士族の娘は気位が高いと敬遠しているようで、りんはこの家でうまくいくのか心配だ。
家に戻った美津は仏壇の旦那様(信右衛門<北村一輝>)に手をあわせ、祝言の報告をする。
回想シーンになり、あのとき(第4回)、足止めをくらって信右衛門の死に目に会えなかった美津。帰ってきて「旦那様ご無事ですか」と問うと、すでに骨になっていた。これって美津の嘆きは計り知れないだろう。実際、そういう悲しいすれ違いは世の中にいくらでもあると思うのだが、物語としてさすがにこの展開は酷い。やっぱり、獅子舞のなかに入って自警団の目を盗んで帰ってきて、お父さんと会ってほしかった。
さて「奥様になったりんの話をしましょうか?」と研ナオコ(語り)。
りんは夫の仕事を手伝おうとするが、夫は仕事なんてしなくていいと思っている。学のある嫁は彼のコンプレックスを刺激するようだ。
姑(しゅうとめ)はりんの味付けが気に入らない。おお、昔は朝ドラの定番だった嫁姑問題。
奥様はやっぱり地味なものだった。そして気になる、夫の大酒飲み。お酒を控えてほしいと言っても聞いてくれない。お酒ばっかり飲んで、お魚の食べ方はいつも粗雑。
悩みながらも、あっという間にときが流れ、子どもが生まれる。女の子だった。早い早すぎる!
「家老の娘が生んだ子だ」とそこを重要視する姑。でも男の子でなかったことが不満のようだ。名前もりんの好きにすればいいとつれない。
「父上は父上は 父上、父上……」とべそをかくりん。
なかなか辛い展開である。お父さんさえ生きていてくれたらこんなことにはならなかったのに。
ちなみに2019年度の『スカーレット』では北村一輝は大酒飲みの困ったお父さん役だった。







