株価の乱高下に翻弄され、心が休まらない。
そんなあなたに、とっておきの本がある。「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されている『JUST KEEP BUYING』『THE WEALTH LADDER 富の階段』だ。いずれも全米屈指のデータサイエンティストが、日本人向けに投資の原理原則を書いた本だ。
今回は、令和の怪物的ベストセラー『お金の大学』の両@リベ大学長に大絶賛されている『THE WEALTH LADDER ウェルス・ラダー』について「今後一切のお金に関する悩みが消えた」と言うライターの小川晶子氏が緊急寄稿した。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

「お金は多いほどいい」は本当か? 超お金持ちに襲いかかる、末恐ろしい4大リスクとは?Photo: Adobe Stock

お金は多いほどいい

 誰でも一度は「超お金持ちだったらいいのに」と考えたことがあるのではないだろうか。
 お金が有り余るほどあれば、値段を気にせず欲しいものを買い、好きなときに好きな場所へ行くことができる。
 ビジネスの買収で大きな影響力を持つこともできるし、寄付をして感謝してもらうこともできる。
 働いてもいいし働かなくてもいい。自由だ。

 もちろん、私も含めて普通の人が突然「超お金持ち」になることはない。
 働いて稼いだお金を貯めたり、投資に回したりして少しずつ資産を増やしていくのがスタンダードだ。
 良い戦略を持って投資すれば、老後も安心して暮らせる資産を築くことができる。さらにうまくいけばFIREもいけるかも、という感じだろう。

 この世界では、基本的にお金は「多ければ多いほどいいもの」である。
 しかし、超お金持ちには特有のリスクがある。

裕福になったら気をつけるべき4つの「落とし穴」

 話題のベストセラー『THE WEALTH LADDER』は、資産レベルを6つに分け、資産レベルごとの戦略と注意点を解説している本だ。
 資産1万ドル未満のレベル1から、階段を登っていくように資産を増やしていくための方法を示しており、一番上は資産1億ドル以上のレベル6となっている。

 レベル6の人は、もうこれ以上階段を登る必要がない。
 すでに使いきれないほどの資産を持っているのだ。
 だから重要なのは「資産防衛戦略」である。
 守らないとやばい。
「落とし穴」が4つもある。
 庶民には関係ない話だな……と思ってしまいそうなところだが、まったく無関係でもないのだ。少なくとも世の中のお金持ちに対する見方が変わる。というか、単純に興味深い。

落とし穴① 離婚リスク

 本書の著者ニック・マジューリ氏は
間違ったパートナーを選べば、離婚によって資産の半分を失うことになりかねない
 と言っている。
 これはレベル6に限ったことではないが、絶対的な額面でいえばレベル6の人の離婚は最もダメージが大きい。
 しかも、『サイコロジー・オブ・マネー』の著者モーガン・ハウセルによれば「世界で最も裕福な10人のうち、7人以上に離婚経験があり、離婚の延べ回数は13回になる」そうだ。

落とし穴② 訴訟リスク

 莫大な資産を持っていることが知られれば、そのお金が狙われ、結果として訴訟を起こされるケースが増えるという。訴訟には高額な費用がかかるため、和解に応じようとする動機が強くなる。相手も、示談金をもらおうと思っているケースがある。

落とし穴③ 富を求め続けて悲劇が起こる

 必要以上にさらなる富を追いかけたくなるという落とし穴だ。
 本書では「動機と認識の変化」と表現している。
 ランジェリーブランドのヴィクトリアズ・シークレットを創業したロイ・レイモンドは、まさにこの落とし穴に落ちてしまった。

 レイモンドが事業を100万ドルで売却した1982年当時、彼はアメリカの全人口の上位0.2%に入る富裕層だった。
 手に入れた100万ドルを運用していれば、利息収入だけで生活できた。当時10年物のアメリカ債を買っていれば、現在の価値換算で年間40万ドル以上(約6200万円だ!)入るのだ。

 ところが、レイモンド夫妻は次のベンチャーに資金の大半を投資して失敗し、破産、離婚。その後も失敗し続けてうつ状態になり、最終的には自ら命を絶った。
 成功と富を求め続けることをやめられず、悲劇的な結末を迎えてしまったのである。

■落とし穴④ 相対的剥奪

 富裕層になると、他の富裕層に出会う機会が増える。そして、相手に比べれば自分は裕福ではなく、大した人間ではないと感じてしまう。
 この概念は「相対的剥奪」として知られている。

 本書にはこれらに対する詳しい解説と対策が書かれている。
 これで、万が一自分が富裕層になっても大丈夫だと自信が持てる、かもしれない。

(本稿は、『THE WEALTH LADDER 富の階段』に関する完全書き下ろし特別投稿です。)