丸山ゴンザレス氏 著者提供
TBS系「クレイジージャーニー」の常連ゲストとしておなじみのジャーナリスト、丸山ゴンザレス。彼はメキシコの麻薬取引の実態を掴むため、現地の刑務所へ取材を試みた。そこで見つけた真実とは?※本稿は、ジャーナリストの丸山ゴンザレス『ナルコトラフィコ』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。
メキシコの麻薬王たちが
収監されていた有名監獄
グアダラハラを訪れたのはプエンテ・グランデ刑務所を取材するためだった。ここは2001年にメキシコの麻薬王エル・チャポが脱獄したことで有名な監獄だ。
グアダラハラは、メキシコ第二の都市であり、ハリスコ州の州都。マリアッチ音楽とテキーラの発祥地としても知られ、メキシコ文化の中心とも言える街だ。近代的な都市機能を持ちながらも、歴史的建造物や伝統文化が色濃く残る場所でもある。
早朝から外壁の前で待機していたが、ガブリエル(編集部注/メキシコ取材のパイプ役を務めている人物)から指示があるまで(刑務所からの許可が出るまで)カメラでの撮影を禁止されていた。
これまでに取材してきた刑務所では、ほとんど撮影が許可されなかった。刑務所というのは撮影のハードルが相当に高い。
しばらく待っていると中に入るように言われた。高さ10メートルほどある壁に囲まれた敷地に入ると検問所に入った。そこで刑務官から入り口の撮影に関しては、右側の有刺鉄線が巻かれた壁は撮影禁止と言われた。脱獄に利用される危険があるためらしい。
この時点で思ったのは、「本当に刑務所に入れてくれるんだ」だった。だが、油断はできない。入っても本当に撮影できるかはわからない。







