丸山ゴンザレス氏 著者提供
メキシコとアメリカの国境付近には、麻薬カルテルが秘密裏に麻薬を輸送するために作った「麻薬トンネル」があることをご存じだろうか。TBS系「クレイジージャーニー」の常連ゲストであるジャーナリスト・丸山ゴンザレスはメキシコ当局の協力を得て、トンネルの取材に成功。そこで見たものとは。※本稿は、ジャーナリストの丸山ゴンザレス『ナルコトラフィコ』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。
摘発されたばかりの
「麻薬トンネル」に潜入
麻薬トンネルは、麻薬カルテルが秘密裏に麻薬を密輸するためにメキシコ~アメリカの国境に掘った地下輸送ルートである。この場所を取材するのは簡単なことではない。まず、密輸のために使われている現役のトンネルにたどりつくことができない。これは捜査機関が血眼になっても発見できないことからも難易度がわかるのではないだろうか。
裏のコネクションを使ったとて、ジャーナリストを捜査機関同様に敵視している麻薬カルテルが協力するはずがない。万が一の可能性に賭けるだけ無駄である。
では、どのような麻薬トンネルなら取材できるのか。摘発されたばかりのトンネルに、捜査機関の協力を得て入るのである。私の目的は新たな麻薬トンネルの発見ではなく、どんなトンネルなのかを実感することである。ということでティファナの連邦検察庁(FGR)に協力を仰ぎ、摘発されたトンネルの中へ潜入する予定だった。
予定というのは、直前までFGR側が返事を保留していたからだ。こちらを警戒してか、情報が外部に漏れるのを恐れたのか。もしくはその両方かもしれない。とりあえず直前までトンネルに入れるかどうかわからなかった。







