世界の富裕層たちが日本を訪れる最大の目的になっている「美食」。彼らが次に向かうのは、大都市ではなく「地方」だ。いま、土地の文化と食材が融合した“ローカルガストロノミー”が、世界から熱視線を集めている。話題の書『日本人の9割は知らない 世界の富裕層は日本で何を食べているのか? ―ガストロノミーツーリズム最前線』(柏原光太郎著)から、抜粋・再編集し、日本におけるガストロノミーツーリズム最前線を解説。いま注目されているお店やエリアを紹介していきます。
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山菜料理とジンギスカンの最高峰は山形にあり
前回は「海・山形(山形県の海側)」の名店についてお話しましたが、「山・山形(山形県の山側)」の次世代店は、「出羽屋(でわや)」と「ひつじや」だと思います。
前者は、出羽三山を訪れる行者の食事と宿を提供する宿坊から、山菜料理を提供する料理宿へ進化しました。
山菜をくるみやごまで和えるなど栄養に配慮した料理を今に伝えていましたが、近年、一日一組限定で絶品の山菜料理を味わえる「シェフズテーブル」が始まったことで、さらに話題を集めるようになりました。
後者は、常時200頭ほどの羊を育てている、100%自家飼育のジンギスカンが絶品のお店です。1週間ほど冷蔵庫で寝かせて肉質を落ち着かせ、直前にスライスしたものを提供するこだわりぶり。
ジンギスカン以外にも羊の多彩な料理が味わえます。
「出羽屋」と「ひつじや」のはしごがブームに
実は今、フーディーたちの間ではこの2つの店をはしごするのが、ブームになってきています。
ただし、アクセスはよくありません。車で1時間~1時間半はかかります。それでもこの2つがはしごされる理由は、「本物」が求められているからでしょう。
「出羽屋」は、土の香りを感じるような野趣のある料理であり、「ひつじや」は自家飼育の本格ジンギスカンです。2軒セットで訪れることで、山形の本物を二重に味わうことができるのです。
※本記事は、『日本人の9割は知らない 世界の富裕層は日本で何を食べているのか? ―ガストロノミーツーリズム最前線』(柏原光太郎著・ダイヤモンド社刊)より、抜粋・編集したものです。






