力士にとってヤバイのは、暑さだけではない。実は、より深刻なのが紫外線だ。

 ひと前で肌をさらし続ける力士たち。もろ肌を脱いでまわしを締めたら顔と両腕だけ真っ黒で、シャツの跡がくっきり――というわけにはいかない。力士たちは7月の名古屋場所と9月の秋場所前は毎年のように、日焼け対策に苦労している。

 危険なのが、ゴルフだ。炎天下を5時間近く歩き回るゴルフは、たった1度のラウンドでも取り返しのつかない日焼けをしかねない。

 ただ、親方衆や関取衆にはゴルフ好きが多い。モンゴル力士のパイオニアである元旭天鵬の大島親方は、現役時代にゴルフ誌にコラムを連載していたほどの腕前。人気関取だった勢(現春日山親方)は、歌とゴルフはプロ顔負けだ。

 どんな紫外線対策をしているのか。

「日光浴をするんですよ」と元旭天鵬。

 紫外線から逃げるのではなく、全身を焼いてしまうのだ。ゴルフのプレー中は日焼け止めも塗るのだが、力士はみな汗かき。1月の初場所では、真冬だというのに大汗を流している姿を見たことがあるだろう。ましてや真夏のゴルフ場。日焼け止めをどんなに厚塗りしても、タオルでぬぐううちに落ちてしまう。そこで、相撲部屋の屋上やベランダなどで全身を焼くのだ。

 パンツだと、そこだけ白くなってしまうので、ふんどし1丁。真夏の相撲部屋のベランダで、何人もの大男がふんどし1丁で寝そべっているというのは、何度見てもすごい光景だ。