5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」 氷河期、バブル…どの世代が損をした?#16Photo:123RF

トイレタリー大手は、値上げと高付加価値品の拡販、海外事業の立て直しで収益体質の再構築を急いでいる。今回は花王、ユニ・チャーム、ライオンを取り上げる。大手3社の中で、世代間の「年収格差」はどうなっているのか。特集『5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」氷河期、バブル…どの世代が損をした?』(全39回)の#16では、過去20年間の推移を10年刻みにして、5世代別の平均年収と主要100社内ランクを独自に試算した。その結果、花王とライオンはOB世代が優位だった一方、ユニ・チャームだけは現役世代が「勝ち組」となった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

値上げと構造改革で明暗分かれる日用品3社
それでも世代間の損得は会社で割れる

 トイレタリー大手3社の足元の業績は、いわゆる同じ「ディフェンシブ銘柄」であっても、内情はかなり違う。花王は化粧品の復調に加え、日焼け止め「ビオレUV」や敏感肌向けスキンケアブランド「キュレル」の販売拡大を追い風に、2026年12月期に純利益1300億円と3期連続の増益を見込む。

 ユニ・チャームは前期、中国の生理用品を巡る風評被害で下方修正を迫られたが、26年12月期は中国での収益の持ち直しと北米の高価格帯ペット商品の伸びで33%の純利益増益を計画する。さらに同社は中南米やアジアといった新興国市場で事業を拡大するため、今後5年間で約4000億円の投資をしていく方針を打ち出した。

 ライオンはケミカル事業からの撤退など構造改革を進め、営業増益を見込む一方、子会社株式譲渡に伴う税負担で最終利益は減少する見通しだ。つまり3社は、同じ日用品メーカーでも「何で稼ぎ、どこに投資し、どこを捨てるか」が大きく異なっている。

 もっとも、足元の業績だけで、社員の処遇が世代横並びで改善するとは限らない。むしろ「どの局面で会社にいたか」「どの賃金カーブ・評価制度に乗ったか」によって、同じ会社の中でも「得をした世代」と「割を食った世代」が生まれる。

 今回は花王、ユニ・チャーム、ライオンを取り上げる。3社の中で、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたのか。ダイヤモンド編集部は、過去20年間を10年刻みにして、「5世代の年収」と「主要100社内ランク」の推移を独自に試算した。

 対象としたのは、2000年代から現在までの、20~50代の現役世代から、60代と70代のOB世代まで。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収序列は高かったのか」。これらを徹底検証し、47項目のデータとして残酷なまでの格差をあぶり出した。

 試算の結果、花王とライオンはOB世代が優位だった。一方、ユニ・チャームは現役世代の社員が最上位となり、3社で「勝ち組」「負け組」の構図は大きく分かれた。次ページでその詳細を確認しよう。