アリ戦に次ぐベストマッチは
「グレート・アントニオ戦」
藤原といえば、アントニオ猪木の全盛期に付き人兼スパーリングパートナーを務め、海外も含めて猪木の危険な闘いを間近で目撃してきた。
そんな藤原に、印象に残る猪木のケンカマッチを聞くと、やや意外な答えがかってきた。
「猪木さんのケンカマッチでよく覚えてるのは、カナダのごっつい野人みたいなのがいただろ? グレート・アントニオだ。顔をバッカンバッカン蹴って鼻血を垂らしてな(77年12月8日、蔵前国技館。3分49秒、顔面蹴りからのストンピングで猪木のレフェリーストップ勝ち)。
なんで猪木さんがあんなことをやったかというと、グレート・アントニオが猪木さんに言ったらしいんだよ。『俺とやったほうが、モハメド・アリとやるよりも客が入るぞ』ってね。
それで猪木さんがカチーンと来て、試合でもおちょくるようなパフォーマンスを繰り返してたから、『コノヤロー!』って、あっという間にボコボコにしちゃったんだ。見事だったよ。
俺が見た猪木さんのベストマッチがアリ戦で、次に面白かったのがグレート・アントニオ戦だな(笑)。両極端なのが素晴らしいんだよ。
そもそもグレート・アントニオは変なヤツだったんだよ。普段の私服も試合コスチュームと同じ格好をしていて、巡業中、1度も洗濯をしない。
それで『アリ戦よりも俺とのほうが客が入る』なんて、えらい勘違いを言い出して、そりゃ猪木さんも腹が立つよ。アリとグレート・アントニオでは桁が違うわけだからさ。あれは大馬鹿者だ」
ボコボコにした相手が
アイスピックを持って大暴れ
猪木vsグレート・アントニオのような、いわゆる「制裁マッチ」を藤原自身も経験している。それが83年9月18日、神奈川・小田原自工駐車場。藤原&星野vsヘラクレス・ローンホーク&寺西勇の一戦だ。
ヘラクレス・ローンホークは、83年8月から始まった新日本「ブラディ・ファイトシリーズ」に初来日。







