以下が、書籍『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』で紹介している解説と回答です。

第1のヒントでわかること

 1番目のヒントは、

“全員の年齢をかけると72になる”

 でした。

 そんなわけで、まずは、

「すべてかけると72になる3つの数字」の組み合わせをすべて書き出してみましょう。

 賽の河原で石を積むみたいな、終わることなきタスクのように思えますが、大丈夫。ありえる組み合わせはそれほど多くありません。

(1,1,72)
(1,2,36)
(1,3,24)
(1,4,18)
(1,6,12)
(1,8,9)
(2,2,18)
(2,3,12)
(2,4,9)
(2,6,6)
(3,3,8)
(3,4,6)

 これで正解の候補は12パターンに絞れました。

第2のヒントでわかること

 2番目のヒントは、こちら。

“全員の年齢を足すと今日の日にちになる”

 まずは、12パターンの年齢を、それぞれ足してみましょう。

(1,1,72) = 74
(1,2,36) = 39
(1,3,24) = 28
(1,4,18) = 23
(1,6,12) = 19
(1,8,9) = 18
(2,2,18) = 22
(2,3,12) = 17
(2,4,9) = 15
(2,6,6) = 14
(3,3,8) = 14
(3,4,6) = 13

 第2のヒントでは、足すと「今日の日にち」になると言っています。

 1ヵ月は多くても31日までです。

 つまり、足した数は少なくとも31以下だとわかります。

 そしてもうひとつ、重要な情報が隠されています。

 それは、あなたはこの第2のヒントを聞いても答えがわからなかったということです。

 あなたが今日の日にちを知らなかったという意味ではありません。

 日にちを知っていても、特定できなかった

 という意味です。

 つまり、足した合計が31以下であり、その組み合わせが1つに絞れない

(2,6,6)
(3,3,8)

 のいずれかが、3人の年齢となります。

第3のヒントでわかること

 3番目のヒントは、

“いちばん上の子だけアイスが好き”

 でした。

 最初はこのヒントが答えにどう関わるのか、わからなかった人も多いと思いますが、ここまでくれば明らかです。

 大事なのは「アイス」以外の部分。

「いちばん年齢が高い子が1人だけ存在する」

 という情報です。

 第2のヒントまでで絞れた組み合わせのうち、「いちばん年齢が高い子が1人だけ」存在しているのは「3,3,8」の組み合わせのみです。

 すなわち、3人の年齢は「3歳、3歳、8歳」が正解です。

<正解>
同僚の娘は8歳、3歳、3歳

 ということで、AIの回答は正解でした。

この問題からの「学び」は?

 この問題からは、以下の点が学べます。

・「わからない」という情報もヒントになる
 この問題のポイントは、与えられた数字だけではありません。「わからない」と答えた事実そのものが、新しい情報になっています。もし合計が1通りに決まる数字なら、その時点で答えはわかるはずです。それでもわからないということは、同じ条件を満たす組み合わせが複数あると判断できます。直接与えられた情報だけでなく、相手の反応や状況もヒントとして活用することが重要でした。

・候補をすべて出してから絞り込む
 最初に72になる組み合わせをすべて出すことで、問題の全体像が見えてきます。そこから「合計が同じもの」を見つけ、「最年長が1人」という条件でさらに絞り込む。このように、まず可能性を整理し、条件を追加しながら候補を減らしていくのは、基本的な進め方です。

・情報は最後の一言で決定打になる
 この問題では、「いちばん上の子だけ」という一言が、最後の決め手になります。それまでの情報だけでは2通りに絞られるものの、まだ答えは確定しません。しかし最後の条件が加わることで、一気に1つに決まります。少しの追加情報が全体を決定づけることがあるという点も、この問題の大きな学びです。

 このように、「選択肢を俯瞰して絞り込んでいく力」が楽しみながら得られる問題でした。

(本稿の問題は、シリーズ第1弾『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』から抜粋したものです。本シリーズでは同様の「考えるほどに賢くなれる問題」を多数紹介しています)