<フキハラ(この場合は上司)の典型例>
○ フキハラの加害者は、自分の態度が周囲に与える影響を理解していない。典型例としては次のようなものがある。
・部下が話しかけると露骨にため息をつく
・質問に対して「今それ聞く?」と冷たく返す
・ミスを報告すると無言で睨む
・朝から不機嫌そうなので誰も近寄れない
・書類を渡すときに乱暴に机へ置く
・表情が常に険しく、声が低く刺々しい

○ 本人は「忙しいだけ」「厳しくしているだけ」と思っているが、部下からすると「怒られているのと同じ」という心理状態になる。

 C部長は腕組みをしながら言った。

「まさにこれは、A課長がB君に取っていた態度そのものですね。となると、彼はフキハラをしていたことになる」

「そうですね。本人には悪気はないでしょうが、放置しておくとBさんはもとより、今年の新入社員についても、C部長のご心配通り退職などの事態が起こるかもしれません」

フキハラを放置すると、企業はどうなるのか

「フキハラ上司がいた場合、会社としては具体的にどんなリスクがありますか?」

<フキハラ上司が若手社員に与える影響の一例>
○ 最も影響を受けやすいのは、新入社員や経験の浅い若手
→「怒られたくない」「迷惑をかけたくない」という思いが強く、上司の不機嫌を「自分のせい」と受け止めやすい。

○ 質問したいのに萎縮して聞けなくなる
→報連相をしなくなることにより仕事の効率が低下したり、ミスを隠すようになる。

○「自分は向いていない」と思い込み、自己肯定感が低下する
→自らの成長が鈍化する。

○ 出社するだけで緊張し、心身に不調をきたすこともある
→体調悪化や離職につながる。

<フキハラ上司を放置した場合の企業リスク>
○ 若手が育たず、採用コストが無駄になる
○ 離職率が上昇し、その後の人材確保が困難になる
○ 職場の生産性が低下する
○ 職場の雰囲気が悪化し、連携が崩れるなどの弊害が出る
○ フキハラが原因で社員がメンタルヘルス不調など心身に支障をきたした場合、労災申請や訴訟に発展する