突然の怒鳴り声、舌打ち、威圧…シゴデキ社員が「不機嫌を振りまく人」になってしまった“まさかの理由”写真はイメージです Photo:PIXTA

突発的に怒鳴る、舌打ちをする。本人に悪気はなくても、周囲は萎縮し、職場全体に緊張感が広がる。感情が暴走しやすい人が起こしやすい“二次被害”について相談事例を通してわかりやすく示す。※本稿は、社会保険労務士の村井真子『職場問題ハラスメントのトリセツ 窮地の前に自分を守る、取るべきアクションと相談のポイント』(アルク)の一部を抜粋・編集したものです。

自分の感情を自由に発散して
周囲に困惑や不安を与える人

 感情のコントロールが苦手な人や下手な人は、自分の感情のままに衝動的に行動したり、攻撃的な言葉を口走ることがあります。本人が悪気なく行っている場合でも、職場内での信頼関係の低下や、組織全体の職場環境の悪化を招くことになりかねません。相手の感情をケアする前に、自分を責めることで謝罪を忘れたり、逆に勢いづいて暴言を重ねるなど、二次的な被害を生みやすいのも特徴です。

 また、自分の感情を周囲にアピールするかのように発散することで、周囲に困惑や不安を与え、威圧していると受け取られる場合もあります。

<典型的な行動例>

・突発的な暴言や、衝動的にモノにあたることがある。

・感情の起伏が激しく、周囲に気を遣わせる。

・自分の非を鑑みず、自分にそのような感情を持たせた相手が悪いと考える。

明るくて面倒見はいいが
衝動的に大きな声を出す上司

<ケース1>気が高ぶって、怒鳴ったり大声を出す上司

 決算期前の繁忙期に、経理課の課員が長期入院することになりました。その補充として異動してきた社員のミナミさんと課長との間のトラブルについて相談します。