一方、寿命は、人が飼育するとメダカは平均寿命は約2年、ゼブラフィッシュは3年程度生きます。マウスに比べて寿命が極端に短いわけではありません。

雨季と乾季のサイクルにあわせて
卵を残すためにすぐ死ぬ魚

 その点、キリフィッシュの寿命は3~4カ月なので明らかに短いです。

 キリフィッシュを研究することで、外見が似ている小型の魚なのになぜ寿命が5倍以上違うかも比較できます。

 また、興味深いことに、キリフィッシュは生息地によって寿命が2倍くらい異なる場合もあります。同じキリフィッシュ同士でも比べることで、寿命に関するヒントが得られる可能性もあります。

 キリフィッシュは半乾燥地帯の雨季にだけ発生する水たまりのようなところで生きています。卵は土の中で乾燥に耐えながら乾季を過ごします。

 雨季がやってきたら一気に孵化して、卵を産み、死にます。雨季と乾季という気候のサイクルに合わせるため、つまり自分が生きている環境に合わせて寿命が短くなったと考えられています。

 キリフィッシュが生息するのはアフリカ南部なのですが、おもしろいのはその限られた中でも地域性があるところです。

 たとえば雨季が3カ月の場所もあれば、6カ月の場所もあります。自分が住む場所での雨季の期間によって寿命が変化します。平均寿命が3~4カ月程度のキリフィッシュもいれば、6カ月程度のキリフィッシュもいます。

図:老齢のキリフィッシュと老齢のキリフィッシュ同書より転載 拡大画像表示

「これは環境に適応するためであって、寿命が短いキリフィッシュも研究室に持ち帰れば、長生きするのかも」つまり、乾季が訪れなければ寿命がのびるかもしれないと、ふと思うのですが、実際には、研究室で飼っても寿命は変わらないそうです。