お金を投じるタイミングを
逃すと後悔することもある
「あれに使えばよかった」という後悔の声です。意外に思われるかもしれませんが、これもお金に関するよくある失敗の1つです。
いまの価値観では、お金を貯めるのはよいこととされています。老後に備えてお金を蓄えるのは当たり前で、そのためにやりたいことをやらずに我慢している人もいます。いまの充実感と、将来の安心を天秤にかけて、老後のために備えるのが大事と考えてそうしてきたのでしょう。
しかし、実際に年を取って、身体の機能低下などが進むと、できることが限られてくるので、かつて望んでいたときに望んだことを我慢してやらなかったことを後悔する気持ちが強くなるようです。これがお金を使わなかった失敗です。
私の場合は、お金を使わなかった失敗というのはほとんどありません。定年退職後に、自前の研究所や危険学プロジェクト(編集部注/事故の防止を最終目標とし、社会・組織・人間の考え方や行動様式の解明にまで踏み込む、筆者が立ち上げた調査研究機関)の活動など、自分がやりたいと思ったことに私費を投じて取り組むことができたからです。
これらの活動を維持するために多くの資金が必要で、むしろ足りない分をどう工面するかで悩みました。結果として、私1人の財力で動かせるレベル以上の活動を行うことができましたが、それは価値を感じて対価や見返りなしで協力をしてくれた企業などがあったからです。それでやりたいことができたのですから、本当に恵まれていました。
リターンが期待できるなら
借金は前向きに考えるべき
失敗には、許されるものと許されないものがあります。同じように借金にも、許されるものと許されないものがあります。
多くの人は「借金はとにかくいけない」と思いがちですが、これはどこか「失敗はすべて悪」という決めつけに似ています。実際は、人が失敗から多くのことを学ぶように、借金が人生においてプラスに作用することがあるので、そのことを認めて柔軟に考えて行動したほうがいいでしょう。



