子どもの脳がぐんぐん育つ!食事で意識したい“たった1つのこと”朝食は、しっかりかんでひと口30回、5分以上、できるだけ20分間はかけて食べるようにしましょう(写真はイメージです) Photo:PIXTA

セロトニンといえば、心の安定に関係のある脳の物質だ、と知っている方も多いでしょう。そのセロトニンが「かむ」をはじめとする口の習慣をほんの少し変えるだけで、どんどん作られるようになり、子どもの頭や心、姿勢もよくする方法がある、と現役ママ歯科医の生澤右子さんはいいます。生澤右子さん著『集中力が高まり、心の強い子になる!噛む力が子どもの脳を育てる』(青春出版社)から、子どもの脳がぐんぐん育つ口の習慣を紹介します。

「頭シャキッ! 心スッキリ! 背筋ピーン!」に変わる
脳のセロトニン効果とは

 セロトニンは脳のセロトニン神経から出るホルモン(神経伝達物質)で、脳の広い範囲で神経を調節する役割をしています。

 セロトニンを世に広めた功労者といえば、私の大学院の師匠である東邦大学医学部名誉教授の有田秀穂先生です。

 有田先生は「セロトニン欠乏脳」という衝撃的な言葉などで、セロトニン神経の重要性とその活性化の方法を、わかりやすく伝えてこられました。

「口の習慣」「歯医者」と「セロトニン」という言葉が結びつかずに、頭の中に「?」マークが浮かんでいる方も多いかもしれませんね。

 実は、セロトニン神経を元気にするのは、呼吸・歩行・咀嚼(そしゃく)などのリズム運動です。

 かむことでセロトニン神経が活性化することをテーマとして、私は大学院で研究していました。