中高年で「選ばれる人」と「見捨てられる人」の決定的な違い写真はイメージです Photo:PIXTA

政府や企業が「リスキリング」を推進するようになって久しい。しかし、残念ながら40代50代になってから身につけた付け焼き刃の知識では、実社会で役に立たないのが現実だ。転職アドバイザーが、リスキリングよりも重要な「自分の市場価値の整理の仕方」を解説する。※本稿は、転職アドバイザーの安斎響市『定年までこのまま働き続けるのはちょっと……と思ったら読む 40代からの転職と副業』(扶桑社)の一部を抜粋・編集したものです。

高齢者がリスキリングしても
急に「即戦力人材」にはなれない

 多数の従業員を抱える日本企業は今や、早期退職プログラムによる人減らしを断行するのと並行して、高齢社員の再雇用・継続雇用の枠組みを拡充していく努力をせざるを得ません。なんだかダブルスタンダードのような、おかしな状況です。

 こういったモヤモヤした矛盾を含んだ労働市場環境と雇用政策が生み出したのが、「リスキリング」(編集部注/新たな職務に適応するために必要な知識や技能を習得するスキルの再教育・訓練のこと)という混沌です。

 しかし、残念ながら、「特に使い道のない高齢人材」がほんの数カ月か数年、セミナーを受けてオンライン学習をした程度で、そんなに急に「ぜひ採用したい即戦力人材」に生まれ変わることはありません。

「リスキリング」なんて、政府が都合よく作ったファンタジーに過ぎません。

 そんな魔法のような話があるわけないのです。

 実際には、中途半端に付け焼刃のような「浅い知識」と、まるで使い物にならない「低レベルなスキル」を身に付けた高齢オジサンが大量発生するだけでしょう。