40代~50代になって、今さらデータ分析やプロジェクトマネジメントについて学んだところで、とてもではないですが、実務経験10年以上の若い人材に勝てるわけがありません。新しい知識を取り入れるための脳細胞もすでに衰えています。

 そうではなく、あくまで「今まで自分自身が培ってきたスキルと経験」によって道を切り開いていくことが重要なのです。

自分のキャリアの
バランス・シートを作ってみよう

 40代以降のキャリア構築・キャリア拡張を考えるのであれば、真に取り組むべきは、新しい分野への挑戦ではなく、自分が保有している「価値」の振り返りと再整理です。

 この作業こそが、今後の身の振り方を検討するうえで重要なプロセスになります。

 具体的には、自分自身のキャリアのBS(バランス・シート)を作ってみる、という思考法があります。

 これは、「現時点で自分が持っているもの」をプラスもマイナスも含めて再確認し、そのうえで「そこに内在する価値」を再評価するためのプロセスです。

 バランス・シートとは、会社の会計実務上、「財産の状況」を表す表のことです。正式には「貸借対照表」といいます。ある時点で会社がどれくらいの資産を持っているか(資産)と、それを手に入れる際の条件(負債や純資産)をまとめたものです。

 簡単に言えば、

 資産=自分が提供できる価値
 負債=その前提として払う制約
 純資産=資産から負債を引いたもの

 ということです。

図表 個人キャリアのバランス・シート同書より転載 拡大画像表示

 この「純資産」が最終的にどのくらい残るかが、つまりは、あなたの今後の転職や副業での成功の可能性余地となります。

 ちょっと分かりづらいと思うので、具体例を挙げて考えてみましょう。