写真はイメージです Photo:PIXTA
前回は、かつて「女子の東大・京大」と称された女子大が“中堅校”へと凋落していく現実を追った。では実際に女子大で学んだ女性たちは、あの4年間をどう受け止めているのか。3月末、女子大OGのキャリア女性と女子大の現役教員を対象に、アンケート&インタビュー調査を実施。そこから見えてきたのは、「女子だけの環境」が育てた、偏差値では測れない大きな価値だった。(コラムニスト 河崎 環)
キャリア女性約20人が語る「女子大のメリット」
前回お伝えしたとおり、女子大をめぐる数字上の現実は厳しい。しかし実際に女子大で学んだ女性たちは、あの時間をどう捉えているのだろうか。
3月末、女子大OGで現在もキャリアを継続している女性(または結婚・出産などを経て就業復帰している女性)約20人を対象にアンケート&インタビューを実施した。あわせて、現在女子大で教えている男女3人の教員にも話を聞いている。業界はさまざまだが、当然“共学”である社会でキャリアを積む上で、女子大出身であることのメリット・デメリットはあったのだろうか。
「あらゆる年代の女性の先生がイキイキと教鞭をとっていたことを思い出すし、それが自然で当たり前の風景だった。男女雇用機会均等、経済的に自立した女性になるという概念が自然に入ってくる環境だった」と、津田塾OGのAさん(52歳、教育)は振り返る。
「言語学の授業でも、性別を区別する日本語の文化的特性を知り、以来『女々しい』という言葉は使うまい、と思った。卒業後はキャリアをもって自分として生きることが当然であると思うようになったし、育児で自分のキャリアを中断するという考えもそもそも持たなかったので、その軸のおかげで迷いなくシンプルに生きてこられたのは良かった」と、力強くクリアな言葉は胸がすくようだ。
中高一貫の系列校に通い、カトリック系女子大へ進んだBさん(47歳、IT)は、「少人数制のゼミ、勉強に集中できる環境で、外交や政治分野の方々にお話をうかがう、あの学校ならではの機会に恵まれた」と語る。







