ニーズはあるのに「倒産件数が高水準」の業界とその理由とは?関係省庁の幹部が対応策語る国交省/石原物流・自動車局長会見

道路貨物運送業の倒産件数は高止まりが続いている。背景には、「人手不足」と「燃料価格の上昇」がある。倒産件数が高水準にあったリーマン・ショック時との共通点と、違う点とは?とりわけカギとなる軽油価格が一時180円(店頭小売価格、1リッター)に迫るなど事業者の経営を直撃している。国土交通省の石原大物流・自動車局長が専門紙記者会見で、中東情勢の緊迫化に伴う燃料価格の高騰や、トラック・バスなどへの軽油の供給制限などについて語った。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です

道路貨物運送業の倒産が高水準
「人手不足」「燃料価格の上昇」が直撃

 帝国データバンクによると、2025年度の道路貨物運送業の倒産は321件となった。前年度を下回ったものの、08年度(371件)、24年度(351件)、09年度(341件)に次ぐ過去4番目の高い水準となっており、高止まりの状態が続いている。

 背景には、「人手不足」「燃料価格の上昇」がある。人手不足を要因とした倒産(人手不足倒産)は、25年度で判明した441件のうち、道路貨物運送業は55件で全体の12.5%を占めた。また、物価高を要因とした倒産(物価高倒産)は、25年度で判明した963件のうち、道路貨物運送業は91件で構成比は9.4%。

 倒産件数が高水準にあったリーマン・ショック時も軽油価格の高騰によるコストアップが収益悪化要因として挙がっており、足もとの状況と共通している。一方で、当時は急速な景気減速を背景として荷動きの停滞が生じ受注難が発生していたが、現在は一定の物流ニーズがありながらも、人手不足から受注をさばききれていないという違いがある。

 労働人口の減少に加え、ドライバーの高齢化、時間外労働問題、他業界との人材確保競争、賃上げなど「人」に関わるコストアップに加え、燃料費を中心とした物価高の問題もある。