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長く働くほど成果が出るはずだと、ついがんばりすぎてしまう私たち。しかし異次元の発想で歴史を変えた偉人たちは、むしろ働く時間を意図的に絞っていた。創造力を最大化する1日の適切な仕事時間とは?※本稿は、脳神経外科医の菅原道仁『ゆるまる脳 タイパ疲れの時代に効く「脳の新習慣」』(幻冬舎)の一部を抜粋・編集したものです。
集中しようと意識するほど
パフォーマンスは下がっていく
セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)(編集部注/脳内にある4つの機能のうちの1つ。行動を担当し、計画・実行・効率化などを担う)のパフォーマンスは、やることを足すよりも、削ることで向上する場面が多々あります。
その代表的な例が、「集中する時間を、あらかじめ短く設定する」という考え方。というのも、注意力や集中力を担うCENは、高い集中状態を長時間維持するのが苦手だからです。
心理学・認知科学の分野でも、強い集中が持続するのは、20~45分程度。それ以上続けると、注意の質が下がり、ミスや疲労が増えるということが、繰り返し示されています(注1)。(注1)いくつかの注意持続研究や、Pomodoro理論などを参照しています。
つまり、「集中し続けよう」とすればするほど、CENは消耗し、効率は下がっていくわけです。
だからこそ、集中時間を短めに区切って、そのあとは休息したり、あまり頭を使わない作業に切り替えたほうが、結果的に全体のタイパが上がるんですね。
集中力が持続するのは
1日何時間まで?
この考え方を実践していた人物のひとりが、数学者のG・H・ハーディです。
ハーディは「創造的な数学研究に集中できるのは、1日4時間が限度」と考えていたとか。彼は実際、9時から13時まで数学研究に集中して、午後はテニスや散歩など、身体を動かす時間に充てていたそうです。
これは、CENの観点から見ても、合理的な配分といえるでしょう。詰め込むのではなく、集中時間をあらかじめ削っておくことで、「集中の質」を保っていたわけです。
ハーディ以外にも、1日の深い集中時間は4~5時間で十分と考えていた著名人はいます。







