「これらを使いこなせれば、MBAで学習する課題の8割以上に対応できる」

そう謳うのが、書籍『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(ダイヤモンド社)だ。この本は、国内で圧倒的なシェアを占める日本No.1のビジネススクールであるグロービスが、授業やコンサルティングの現場で定番となっている「有名フレームワークTop100」を厳選し、使いやすさを重視して図解したビジネス書である。
ビジネスの定石であり先人の貴重な知恵であるフレームワークを使いこなせれば、それだけでビジネスパーソンの生産性は何倍にも上がるという。
この記事では、そんな同書から一部を抜粋・編集し、あらゆるビジネスパーソンにとって強力な武器となるフレームワークの重要性について紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・上村晃大)

「仕事が遅い人」が陥る「ロジックツリー」の罠・ワースト1Photo: Adobe Stock

分析ツールに振り回される人たち

 ビジネスの現場で問題解決にあたるとき、物事をモレなくダブりなく(MECE、第1回参照)分解することは非常に重要です。

 しかし、分析ツールに振り回され、結果的に仕事が遅くなってしまう人がいます

 今回は、思考を整理するためのツールであるはずの「ロジックツリー」を使う際に、残念なビジネスパーソンが陥りがちな罠について取り上げます。

ワースト1:「厳密さにこだわりすぎる」

 物事を分解する際に陥りやすい最大の間違いは、「必要以上に厳密さにこだわってしまうこと」です。

 問題の構造を可視化するツールについて、『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』では次のように解説されています。

 ロジックツリーとは、MECEを意識しながらあるテーマを細かく分解していく過程と結果を示した図を指します(図表1)。全体を大きくいくつかに分け、枝分かれした先をさらに分け……と、多段階にわたって徐々に細かく分解していく形がツリー状に見えることから、こう名付けられています。マッキンゼーを始めとするコンサルティング・ファームの実務でよく用いられるツールです。
「仕事が遅い人」が陥る「ロジックツリー」の罠・ワースト1図表1 ロジックツリー
――『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(20~21ページ)より
 ロジックツリーを作る際、ツリー全体にわたって必要以上にMECEの厳密さにこだわる人がいますが、それはあまり得策ではありません。特に枝分けの3段階目くらいからは、厳密にMECEではなくても、「MECE的」であれば十分なことがほとんどです。費用対効果も意識し、「Good Enough」なレベル感を意識しましょう
――『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(23ページ)より

 上記の通り、完璧な図を作ること自体が目的になってはいけません。

「Good Enough(十分)」なレベルで行動に移す

 ロジックツリーはあくまで、どこに課題があるのかを特定し、次にとるべきアクションを決めるための「手段」です

 枝葉の末端まで厳密なMECEを追求して時間を溶かしてしまうのは、費用対効果の観点から見ても大きなマイナスです。

 分析の精度とスピードのバランスを見極め、仕事の成果を最大化していきましょう。

(本稿は、『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』の内容をもとに構成したオリジナル記事です)