どれだけ言葉遣いが丁寧でも、ふとした所作にその人の本質は表れる。日韓累計45万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)の発売を記念した本記事では、ライターの柴田賢三氏に、無意識のうちに「味方を失う行動」についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)
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父からの
“小さな指摘”
「食べ物を床に置くな」
子どもの頃、親と一緒にスーパーへ買い物に行き、パンパンになった重いレジ袋をお手伝いとして運び、ようやく家に着いて玄関の床に置いたら父に叱られた。
「ビニールの袋に入っているから汚くないよ。それに家の中だからいいじゃないか」
お手伝いしたことをほめてもらえると思ったところで注意されたので、不機嫌に反論すると、父がこう続けた。
「そういうことを言ってるんじゃない。食べ物は命をいただくものだし、農家の方や漁師さんたちが苦労して生産してくれたものだから、粗末な扱いをするなという意味だ」
子どもの頃は腹を立てたが、自分に娘が生まれると同じことを言って聞かせた。
悪気はないが
所作が“粗雑”
ビジネスシーンでも、こんなことがあった。
取引先の担当者と会食する際、手土産のお菓子の紙袋を後輩に持たせていた。店の前で待っていると先方が到着し、初対面の後輩に路上で名刺を差し出した。
あわてた後輩は、自分のカバンと手土産の紙袋をアスファルトの地面に置いて、両手で名刺交換をはじめた。さりげなく私が紙袋だけ持ち上げたが、先方の担当者の目線もチラリと紙袋をとらえたのだ。
そのときは仕方ないと注意しなかったが、この後輩は無意識に粗雑な態度をとることが他にもあり、以前から気にはなっていた。
表向きはキチンとした言葉遣いや気配りができているようでも、なにかの拍子に「地金」が出る。本人に悪気がなくても、雑な対応をされたほうは距離を置く。
非礼や無作法で
“損”をする
“人生の指標”となる言葉の数々を収録している本、『人生は「気分」が10割』の中には「『味方を失う行動』に気を付ける」という項目がある。
著者のキム・ダスル氏は、「気が付いたらいつの間にか周りに誰もいなくなっているのはこんな人だ」として、最初に失礼な人を挙げている。
――『人生は「気分」が10割』(p.258)
結局、この後輩は取引先や社内でも次第に相手にされない存在となり、会社も辞めてしまった。
社内ではトップクラスの高学歴の人材だったが、礼儀や所作は大学では教えてくれない。
(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)
大学卒業後、複数の出版社や不動産会社での社員を経てフリーライターとして独立。週刊誌、月刊誌、WEBメディアなどで記者、編集者を経験した。事件、芸能、スポーツ、サブカルチャーまで幅広く取材に携わり、のちに新聞やテレビでも大きな話題になったスクープをモノにしたこともある。



