格闘家である半面、優しく繊細な人柄が魅力的なボビー・オロゴンさん。実は、世界中の不動産や株を保有する投資家としての顔も持っている。大きな資産を築くことができた原点には、アフリカでの幼少期の体験があるという。そこで、今回はボビー流マネー術についてインタビュー。今注目する投資対象も教えてもらった!(ダイヤモンド・ザイ編集部)

「ダイヤモンド・ザイ」2026年6月号の「あの人に聞きたい! おカネの本音!」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

6歳にして頭を使って稼ぐ“投資の味”を知る!
貿易商の父の仕事の関係で、22歳のときに初めて日本へ

――ボビーさんは、ナイジェリアのご出身だそうですね。何でも、ご兄弟がやたらと多かったとか?

ボビー・オロゴンさんプロフィールタレント・投資家・実業家 ボビー・オロゴンさん●ナイジェリア出身。実業家の父のもとに34人兄弟の中で育ち、幼少期から「お金は未来に植える種」という教えを受ける。父の貿易の仕事の関係で来日後、独学で日本語を学び、TBS『さんまのスーパーからくりTV』で人気を博す。著書「ボビー流人生を豊かにする投資哲学』(徳間書店刊)が好評発売中。

ボビーさん オレの父さんには8人の奥さんがいて、兄弟が34人もいるんだよ。オレはその上から3番目。実は、この兄弟の多さが、投資を始めるきっかけになったんだよね。

――と言いますと?

ボビーさん 小さいころは、もらったおカネをコツコツ貯める“貯金派”だったんだけど、すぐ兄貴に横取りされて、悔しい思いをしていたんだ。そこで、6歳のボビー少年はひらめいた。「おカネだから取られちゃうんだ。モノに換えてしまえば取られないだろう」ってね。頭いいだろう?(笑)。

 とりあえずハムスターの雄と雌を買って、3カ月経ったら6匹の子どもが生まれた。それを売ったら、最初に買ったハムスターの10倍の金額で売れたんだ。これで、幼心に“投資の味”を知ってしまったわけ。

――なんと! 早熟ですね!

ボビーさん で、ハムスターを売ったおカネでウサギを買い、その子どもを売って今度は鶏を買い、牛を買い、と“わらしべ長者”の要領で、どんどん資産を大きくしていったの。鶏を飼ったら、放っておいても卵を産み続けるからね。おかげで“利息”の概念も身に付いちゃったよ。

――家族がたくさんいて、兄弟間の争いが激しかったことが、むしろ幸いだったということですね。

ボビーさん 兄弟が34人だと、やさしいヤツ、ずる賢いヤツ、やたら文句を言うヤツなど、いろいろいるからね。まさに社会の縮図だよ。小さいうちからそんな環境に身を置いたことで、厳しい世の中を生き抜いていく術が身に付いたんじゃないかな?

 それと、兄貴におカネを取られて痛感したのは、「貯金したって何の意味もない」ということ。横取りされたらオジャンだし、取られなくてもおカネは使えば減っていく。だったら、頭を使って増やすことを考えようと思ったんだ。これが“ボビー流マネー術”の原点だね。

――なるほど。ところでボビーさんは、なぜ日本に来ることになったんですか?

ボビーさん 父さんが貿易商をやっていてね。奥さんが8人いるって言ったけど、それだけ甲斐性がある商人なんだ。ナイジェリアの片田舎なんだけど、土でできた家ばかりのところにコンクリートを持ち込んで大成功を収め、地域で一番の大金持ちになった。

 そんな父に見込まれて、オレは6歳から、毎週土曜日になると貿易会社の仕事を手伝うようになった。そこで、父さんが日本から糸を買い付けていることを知ったんだ。それで、事あるごとに「日本はすごいぞ」と聞かされたんだ。

――何がすごいと?

ボビーさん 「日本は街並みがきれいだ」「日本人は信用できる」とベタ褒めだった。それでオレも日本に憧れを抱くようになり、ナイジェリアの国立大学を卒業してから、父の貿易会社に入社したんだ。初めての日本出張は1995年、22歳のときだったかな。

――初訪日の印象は?

ボビーさん 忘れられないのは、ナイジェリアから持ってきた500万円の買付資金をバスの中に置き忘れたのに、そのまま戻ってきたこと。「日本人は信用できる」という父の言葉は間違ってなかったと感動したね。