2万人をみてきた組織開発コンサルタント・勅使川原真衣氏の著書『組織の違和感 結局、リーダーは何を変えればいいのか?』が刊行。坂井風太氏も「革新性がある」と絶賛した同書の内容をもとに、抜粋・再構成して特別公開する。

組織の違和感Photo: Adobe Stock

「ついやってしまうこと」にヒントがある

 ある刺激に対してどう反応するかは、人によってばらばら。

 それはつまり、同じ情報や状況に対しても、その人の解釈のクセによって目に見える言動が分かれるということです。

 これを整理すると、次のようになります。

① 刺激(=話す、見る、聞くなどの情報・状況)
② 変換(=解釈のクセ)
③ 反応(人によって異なる言動)

 この②「解釈のクセ」が、コミュニケーションではポイントになってきます。

 それは、「つい勝ち負けにこだわってしまう」「つい嫌われたくない気持ちが勝ってしまう」「つい困難なことを追求してしまう」など、誰もが持っている根本的な考え方のクセ。

 言い換えるなら、その人の変えがたい特徴・当たり前です。

貴重な「気づき」をチームビルディングに活かす

 そこで振り返ってみてほしいのですが、あなたが違和感を持った瞬間というのは、心の中にこんな声があるときではないでしょうか?

「そんな簡単に片づけられる問題じゃない」
「ここをわかってほしいのに伝わらない」
「大事な伝統だ。どうでもよくない」

 また、SNSや動画を見ていてもこう感じることがあるかもしれません。

「わかるわかる。最近の若いやつはこんなのが多くて、困ったもんだ」
「よくそんなに簡単に頭を下げられるな。プライドはないのか」
「職場で感情的になるなんて、大人の対応とは言えない」

 そんな気持ちが生まれた瞬間は、他の人のアウトプット(反応)があなたの「解釈のクセ」からは生まれない、異質なものだということ。

 これこそが、自分の主義と反する、大事な価値観とずれた、というサインです。

 私は、そこから逆説的に自分を知り、そして相手を知ることができると考えています。
 そして、その上で、それぞれの持ち味を組み合わせる。

 その方が、あうんの呼吸や「察する」などといった曖昧なチームビルディングよりも、確実だと思うのです。