「なんであの人が、出世したの?」
そう感じたことはないだろうか。多くの人は、「仕事で結果を出した人が出世する」と考える。しかし、現実はそう単純ではない
その答えを教えてくれるのが、書籍『会社から期待されている人の習慣115』(越川慎司著・ダイヤモンド社)だ。これまでに数多くの企業で「働き方」を分析・支援してきた著者が、815社・17万3000人を徹底調査して「同世代より出世が早い人たち」の意外な共通点を突き止めた。大規模な統計データに基づき、「評価される人の行動」を科学的に解き明かした一冊だ。今回は同書から、出世した人の66%が実践していた「会議冒頭の工夫」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

職場で評価を下げてしまう「会議の最初の言葉」・ワースト1Photo: Adobe Stock

会議でいきなり「本題」に入る人たち

「時間もないし、さっそく本題に入りましょう」

 効率よく進めようとして、会議の冒頭をこう始めていないだろうか。

 一見すると、合理的な進め方に見える。

 しかし実は、この始め方こそが、出世できない人の共通点だ。

期待されている人の66%は、会議の最初に雑談をしている

 会社からの評価が高い「期待されている人たち」は、会議の最初にあえて雑談を入れている。

 815社17万人を分析し、職場で評価されている人たちの共通点を解析した書籍『会社から期待されている人の習慣115』では、次のように示されている。

 期待されている人の66%は、週に3回以上、社内会議の冒頭で雑談をして場を和ませているとわかりました。これは一般社員における比率の29倍です。 ――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 とはいえ、その雑談は長くない。

「週末どうでした?」
「昨日のニュース見ました?」
「最近ランチで行った新しいお店」

 こうした、誰でも返しやすい日常ネタを、1分半ほど話すだけである。

 それだけで、会議の空気が変わる。

 実際、同書では次のような結果も示されている。

 8社に協力してもらい累計4,000時間を費やしておこなった実験では、社内会議の冒頭に2分間の雑談タイムを設けることで会議の進行がスムーズにいくことがわかりました。
 同じチームで、冒頭で2分間の雑談をした会議と、しなかった会議で比較したところ、雑談をした会議の方が発言数1.7倍、発言者数は1.9倍となり、会議が予定よりも早く終わる確率は45%上がったのです。

――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 一度心を開いてからの方が、反論も受け入れやすく、合意形成が早くなる。

 一見ムダに見える雑談が、会議の空気をほぐし、心理的安全性をつくる鍵になっていたのだ。

 むしろ雑談は、会議を円滑に進めるための準備なのである。

 だからこそ期待されている人たちは、最初の2分で雑談をする

 その習慣が、会議の質を大きく変え、評価の差にもつながっているのかもしれない。

(本稿は、『会社から期待されている人の習慣115』の内容を引用して作成した記事です。書籍では「評価と信頼を得ている人たちの共通点」を多数紹介しています)