「AIが仕事を奪う時代を生き残る方法は、組織で出世することです」
そう語るのは、これまでに800社以上、のべ17万人の「働き方」を支援してきた越川慎司氏だ。その17万人を対象に調査して見えてきた「周りより出世が早い人」の特徴をまとめた書籍『会社から期待されている人の習慣115』が発売。主観や感情論をいっさい排除し、「大規模統計データ」に基づいて評価と行動の関係を科学的に証明した。「評価されてる人たちって、こんなことまでしてたの!?」と驚きの声が多数届いている同書から、評価と出世の真実を紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

職場で「評価が高い人」が資料の1ページ目に“必ず書いていること”・ベスト1Photo: Adobe Stock

資料は「内容が多いほどいい」と思っていないか?

 資料作成を頼まれたとき、あなたは「何」に時間をかけているだろうか?

 できるだけ多くのデータを集め、ページ数を増やして内容を充実させる。

 資料作成の大半をこういった作業に費やしているのだとしたら、残念ながらその努力の多くは無駄かもしれない。

 815社17万人を分析し、「評価につながる習慣」を解明した書籍『会社から期待されている人の習慣115』には、次のように書かれている。

 一般社員たちの資料も分析してみると、彼らが作成した資料の約24%が、相手にとって必要だろうと気遣って追加したページでした。
 しかし残念なことに、そういったページの80%を、読み手はめくってもいなかったこともわかりました。

――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 多くの人は「伝わる資料」ではなく、「たくさん入った資料」をつくってしまっているのである。

 しかし、その資料の大半は見られもしていなかったのである。

期待されている人は、最初に「So what?」を書く

 一方で、周りよりも出世の早い「期待されている人たち」は、資料づくりで重視している点が違っている。

 同書では、下記のように示されている。

 2017年から約9年間にわたり、クライアント企業内で作成されたPowerPoint資料を5万ファイル分析しました。
 すると、期待されている人の30%が、資料の最初に「So what?(だから何?)」を書いているとわかりました。これは一般社員における比率の6倍以上です。

――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 彼らは、まず「何を伝える資料なのか」を決めてから作り始めているのである。

 その習慣が、実際の仕事の結果にもつながっているようだ。

 さらに調べると、冒頭で結論を明示した資料は、そうでない資料に比べて一発OKとなる確率が19%高く、作成時間は18%少なかったこともわかりました。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 さらに、期待されている人たちは、資料の冒頭に「目的・理由・結論」を3行以内でまとめて、最初に全体像がつかめるようにしていたそうだ。

 丁寧に情報を集め、データも整理して、資料づくりに時間をかけても、「で、結局何が言いたいの?」と言われたら意味がない

 読み手が求めているのは情報量ではなく、「それで、何を伝えたいのか」という結論なのである。

 この事実をわかっている人が、会社から期待され、出世していたのだ。

(本稿は、『会社から期待されている人の習慣115』の内容を引用して作成した記事です。書籍では「評価と信頼を得ている人たちの共通点」を多数紹介しています)