試合に勝利した福岡ソフトバンクホークス Photo:SANKEI
2025年シーズンに日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークス。クライマックスシリーズや日本シリーズなど緊迫した試合が続く中、選手たちが高い集中力を保っていた背景に、従来とは異なるアプローチがあった。メンタルパフォーマンスコーチとしてチームを支える筆者が、一流選手のメンタルの強さの一端を明かす。※本稿は、伴 元裕『集中力革命 ブレても力を発揮するメンタルの技術』(Gakken)の一部を抜粋・編集したものです。
「自分はメンタルが弱い」は
事実ではなく思い込み
私は長い間、「自分はメンタルが弱い人間だ」と思い込んで生きてきました。緊張に弱く、スポーツでも大事な場面になると、なぜか普段通りのプレーができなかったからです。
結果を気にし、ミスを恐れ、体がこわばる――。頭では「落ち着こう」「いつも通りやればいい」とわかっているのに、心も体もいうことをきかない。そのたびに私は、「自分はこういう人間なんだ」と結論づけていました。
おそらく多くの方にも、似たような経験があるのではないでしょうか。仕事でもスポーツでも学業でも、本番が近づくにつれて考えなくていいことばかりが頭に浮かぶ。失敗したらどうしよう。評価が下がったらどうしよう。周りはどう思うだろうか。そんな思考が次々に湧いてきて、気づけば目の前の行動から意識が離れてしまう。
そして終わったあと、「またダメだった」「やっぱり自分は本番に弱い」と、自分自身にレッテルを貼ってしまう。これは、決して珍しいことではありません。







