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金に困った女性に対し、性交渉を条件に貸し付けを行う「ひととき融資」が問題となっている。その悪質な手口の一方で、事件が顕在化することは少ない。その理由とは何か。複数の事例をもとに、明らかにしていく。(東京情報大学教授 堂下 浩)
金に困った女性に性交渉を条件に貸し付け
「ひととき融資」の実態とは?
物価高が続く中、生活が困窮した人は消費者金融にアクセスし、ここからの融資が拒絶されると、その一部は「ひととき融資」と呼ばれるヤミ金融と接触する。
ひととき融資とは、ネット上の掲示板やSNSを使って生活困窮に陥った女性に対して性交渉を条件にお金を貸し付ける異形な個人間融資である。SNSの普及とともに、2010年代中頃からネット上で取引が確認されるようになった。
ひととき融資では弁済手段として金銭と性交渉を併用するため、返済力の観点で借り手として男性の資金需要者よりも女性を吸収できる特性を持つ。いわゆる“パパ活”との線引きが難しく、警察もその摘発に苦慮する個人間融資の派生形である。
ホストクラブや地下アイドルなどを「推す」ために高額な資金を費やして生活苦に陥った女性が利用しているケースも確かに存在するが、医療費や子供の教育費などをひととき融資に頼らざるを得なくなった人など、借り手側の事情はさまざまだ。
融資は借り手である女性を心理的、法的な罠により「債務の檻」に閉じ込める――。その悪質な手口はマスコミなどで度々報道されながらも、その摘発はなかなか進まないでいた。







