しかし、2回目の融資で男Aは融資の条件として性的関係を女Bに求めた。女Bはやむを得ず、男Aから20万円を借り入れた。返済は20回払いとして毎月1万円の元本と利息を返済し、返済時には性的関係を持つという内容であった。
捜査を始めた警察は、男Aが貸し手の一部女性に同じ手口で性的な関係を結ぶことを目的とした個人間融資を行っていたことを突き止めた。
男Aが個人間融資を始めた当初、性別を問わず資金需要者に高金利の貸し付けを行っていた。ところが、出会い系サイトで性的関係を前提として知り合った女性から借金を求められたことがあり、それがきっかけで、性的な欲求を満たす目的での個人間融資を思い付いたのだ。
男Aは資金需要者を仲介するネット上の掲示板を利用していたが、そのうちTwitter上で直接、資金需要のある女性に手軽にアクセスする手段が普及していることを知り、2010年頃から自分名義でアカウントを立ち上げ、サイトで「個人間融資」と書き込み資金需要のある女性を募集し始めた。なお、個別の交渉はLINEに誘導した上で行っていた。
男Aは男女問わず110名を対象に計約1680万円を貸し付け、約600万円の利益を上げていた。
男性顧客に対しては、返済の担保として被害者の写真を送らせていた。一方、被害女性に対しては担保及び自らの趣味や自己満足のために裸の写真を要求していた。その中から男Aは自分の居住地近隣に住む好みの女性に対して、利息を低くする見返りに性的関係も求めていたという。
男Aは個人間融資を利用する女性については、「男は女を助ける存在」との考え方を持っていた。このため、男Aが行っていたひととき融資も「女性に対する人助け」との歪んだ価値観の下、その融資を正当化していた。
男Aは男性としての優越感に浸ることが融資の目的でもあり、本人も融資の違法性を認識していたため、できるだけ出資法の上限金利を超えない範囲で、ひととき融資の借り手である女性に融資していたのだ。
しかし前述の通り、女Bから警察への相談により事件が表面化し、警察の捜査により女Bを含めた少なくとも3人が、男Aと性交渉を伴うひととき融資の被害に遭っていたことが判明した。
捜査の過程ではひととき融資の被害に遭ったと思われる女性が3名以外にも多数存在していたことが確認されており、警察は捜査への協力を求めたが、被害届の提出に応じたのは3名の女性のみだったという。







