Photo:Didier Messens/gettyimages
「もっと売れると思ったのに…」。マツダ車をこよなく愛する筆者が、マーケットから見放された「期待外れのクルマ」を3台紹介する。創意工夫を凝らして魅力的に仕上げたものの、鳴かず飛ばずだったマツダ車とは?(モータージャーナリスト 鈴木ケンイチ)
素晴らしいモデルが
売れるとは限らない
自動車マーケットとは不思議なもので、コンセプトや完成度がどんなに素晴らしくても、そのクルマが必ずしもヒットするとは限らない。
実際に自動車業界では、関係者や有識者から「これは売れる」と注目されながら、販売台数が伸び悩んだモデルが少なからず存在する。
そこで本連載では、そうした「期待されたのに売れなかったクルマ」をメーカー別に紹介していきたい。
今回は「マツダ編」として、マツダ車を30年以上にわたって愛用してきた自動車ジャーナリストが、期待外れに終わったマツダの名車たちを振り返る。
マツダのハイブリッド導入を遅らせた
「アクセラハイブリッド」の悲劇
最初に紹介したいのは、2013年11月に発売された「アクセラハイブリッド」だ。
ハイブリッド車の「アクセラ」を発表するマツダの小飼雅道社長(当時) Photo:JIJI拡大画像表示
ベースとなった3代目「アクセラ」自体は、リーマンショック後の経営難からマツダを救い出した大ヒット作である。そのラインナップの一つとして、セダンタイプに設定されたのが「アクセラハイブリッド」だ。
トヨタ自動車との技術提携によって誕生したモデルであり、トヨタ製のハイブリッドシステム「THS II」に、マツダ独自の「SKYACTIV-G 2.0」エンジンを組み合わせた点が最大の特徴である。
当時、トヨタが基幹技術であるハイブリッドシステムを他社に提供することは珍しく、マツダの開発陣も力を入れて臨んだのだろう。その出来栄えは相当に素晴らしく、運転が楽しくなる操作性(リニアな加速感やブレーキのフィーリングなど)と低燃費を高い次元で両立させていた。
筆者の見立てでは、本家本元のトヨタ「プリウス」よりも、ドライバビリティに優れていた印象すらある。
ところが、これがちっとも売れなかった。3代目「アクセラ」自体はヒットしたものの、ハイブリッドモデルは大苦戦したのだ。







