筋トレが健康にいいことは、多くの人が知っている。しかし、それが人生後半の健康やメンタル、生活の質まで左右するほど重要だとはあまり実感されていない。医師で老年医学・栄養科学の専門家であるガブリエル・ライオン氏が書き、世界20か国以上で続々刊行されている『筋肉が全て━━健康・不老・メンタル、人生のすべてが変わる唯一の方法』からヒントを紹介しよう。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)
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筋肉は長寿、身体能力、充実した人生をもたらす
「筋トレ」と聞くと、見栄えのいい体をつくるため、あるいはアスリートがパフォーマンスを上げるためのものだと考える人も多いだろう。
しかし、医師で老年医学・栄養科学の専門家であるガブリエル・ライオンが書いた『筋肉が全て』は、そんな理解を根本から覆してくれる。筋力トレーニングは単なる運動ではなく、私たちの健康、寿命、そして生き方そのものを決定づける極めて重要な行為なのだ。
筋トレが人生を変えると断言できる理由は、「筋肉こそが私たちの代謝を支配し、あらゆる病気から身を守る最大の臓器だから」だ。著者は次のように述べている。
筋肉が増えれば、身体の物理的構造が変わるだけでなく代謝が変わる。
だから、健康を保つためには筋肉を強化する必要がある。
筋肉は私たちに長寿、身体能力、充実した人生をもたらす。
運動によって筋肉を鍛えると、細胞内でエネルギーを生産する小器官であるミトコンドリアの密度が増し、炭水化物や脂肪をより効率的にエネルギーに変えることができるようになる。━━『筋肉が全て』より
筋肉を鍛えれば、体は余分な糖や脂肪を効率よく燃やす「ミトコンドリア製造工場」へと生まれ変わる。さらに、筋肉の役割はそれだけにとどまらない。筋肉は全身の免疫システムにも直接関与している内分泌器官でもあるのだ。
マイオカインは体内で信号を発し、病原体と戦い、炎症を抑える働きをする重要な物質だ。
不健康な筋肉は、パワーを発揮できないだけでなく、代謝の機能も弱い。
要するに、筋肉を鍛えればあらゆる面で健康が守られるということだ。━━同書より
筋肉を動かすたびに「マイオカイン」という強力な物質が分泌され、これが全身を巡って病原体と戦い、老化を防ぐ。つまり、筋トレとは自らの体内で「最強の薬」を生成する行為に他ならないのである。
しかし、頭でわかっていても筋トレはつらく、面倒なものだ。安楽なソファで過ごす誘惑に勝てない日もあるだろう。だが、著者はその甘えを厳しく戒めている。
楽な道を選んだら人生は困難になる。
反対に、困難な道を選べば人生は楽になるのだ。
努力は究極のライフハックである。━━同書より
運動を避けて「楽な道」を選べば、将来、病気や衰えによって人生は必ず「困難」になる。
逆に、今日ダンベルを握るという「困難な道」を自ら選ぶことで、その後の人生は活力にあふれ、はるかに「楽」になる。
今日の筋トレは、未来の自分への最高の投資なのだ。人生を変えたいなら、迷わずいますぐ筋トレをしよう。
医師(DO)
イリノイ大学で栄養科学の学部課程を修了後、セントルイス・ワシントン大学において老年医学・栄養科学の臨床・研究フェローシップを修了。健康、パフォーマンス、老化、疾病予防におけるタンパク質の種類および摂取量の実践的応用に関する分野の専門家、教育者として活躍している。筋肉についての最新研究を網羅した本書は全米で大きな話題を呼び、ニューヨーク・タイムズベストセラー、ウォール・ストリート・ジャーナルベストセラー、USAトゥデイベストセラーとなり、世界各国での刊行が続いている。







