自分を見失いがちな
SNSやメディアの波
外面的な体裁よりも内面的な実質を重んじるというのは、『菜根譚』の重要なテーマの1つです。
『困ったときは中国古典に聞いてみる』(伏 怡琳、アルク)
作者の洪自誠は、政治が腐敗した明代末期に生きており、官僚としてのキャリアに幻滅した人物であった可能性が高いと言われています。深刻な時代に生きていたことが原因か、彼は地位や名声という束縛から自由になり、人生における喜びや憂いの本質を見出そうと試みているのです。
さまざまな「上」があるように、「楽しみ」も「憂鬱」も人それぞれです。他人が求める楽しみは、あくまで他人のものであり、自分の楽しみにはなり得ません。
そして、他人の関心も、実はどうでも良いのです。SNSやメディアなどにより、外部の情報、他者の評価に常に晒されている中、大切なのはその波に流されず、自分の関心をしっかりと自身に向けることでしょう。
自分自身が求めることを一心に続け、もしもある日、外からの評価が得られたなら、それはそれで嬉しいご褒美。しかし、たとえ周りに認められなくとも、自分を信じて歩み続ければ良いのではないでしょうか。他でもない、自分のために生きる人生なのですから。







