仕事を進める上で、上司と部下の関係性は極めて重要です。ギスギスした職場における、あるやりとりを参考に、「上司と部下がお互いに遠慮なく、フィードバックし合える関係」をどう作っていけばいいのかをお話ししたいと思います。

上司と部下は、
「1つの船に乗り合わせた仲間」

 あなたにとって、上司と部下という関係はどういうものでしょうか。

 過去にプロジェクトで一緒になったMさんは、「1つの船に乗り合わせた仲間」だと表現していました。船は目的地に向かって進みます。時には海が荒れることもありますが、乗船メンバーたちが協力して、進路から外れないようにコントロールします。

 それには、上司と部下が、同じ目的を持って仕事にとり組む必要があります。協力関係の下では、上司から部下への一方的な指示命令は基本的にありません。なぜなら、部下の目的達成を助けるために上司の言葉が役立ち、より良いやり方を上司が気づくきっかけとして部下の提言が機能するからです。

 あなたに上司や同僚がいるなら、相手の行動目的を知り、それに対する最適なかじとりがされているかをチェックしましょう。部下がいるなら、自分の考えを伝えて目的意識をすり合わせます。

 このことに気づいていない組織では、次のような不毛なコミュニケーションが発生しています。