政治行動は年齢にかなり影響されるため、年代別に分けて確認していきます。

 調査回答者の投票率は、実際の投票率(53.7%)よりもかなり高くなっています。往々にして、調査回答者は政治への関心が高い(だからこそ、こうした調査に協力的)ことには注意が必要です。

 年代別にみると、高年層は右派市民であろうとなかろうとほとんど差がなく、高い投票率となっています。高年層全体の投票率は92%でした。年長世代においては、政治・社会のことに強いこだわりがあろうとなかろうと、投票は参加して当然という認識なのかもしれません。

 中年層は全体の投票率が79%でした。右派市民のうち、反左主義者がほかよりも高くなっています。左派市民の親左主義者も同様でした。政党に対して正負の強い感情を持つほうが、そうでない人よりも(政党を選ぶための)投票に行くというのは納得できる結果です。

 若年層は全体の投票率が64%でした。よく知られているように、若者の政治参加は非常に低調です。そのことは、この調査結果からもうかがえます。注目すべきは、若者であっても、政治・社会のことに強いこだわりを持つ右派市民(左派市民)は、投票率が高いという点です。裏を返せば、投票に行かない若者は、そうしたこだわりがないから行かない、ということでしょう。

若い排外主義者にとって
自民党の対応は生ぬるい?

 そこで気になるのは、若い排外主義者の投票率が全体と同じどころかそれよりもやや低い、という点です。これは何を意味するのでしょうか。

 1つの有力な解釈は、中国と韓国を極端に嫌う彼らの意見を適切にくみ取ってくれる政党が見当たらない、というものです。自民党あるいはほかの保守政党があるではないか、と思われるかもしれません。しかし、この後でも示されるいくつかの結果をみていくと、彼らは自民党では物足りない、対応が生ぬるいと考えている節もあります。(1*)

(1*)…若い世代の非-伝統主義者も政治的に活発ではありません。彼らは、伝統的な規範からの自由を重視している人たちですから、「投票」もまた自由な選択にすぎないと認識しているのかもしれません。しかし、この不活性さが家族・ジェンダーに関する政策の推進を遅くしている可能性もあるのではないでしょうか。