一部の右派活動家とは違って、自民党が正面から「中国・韓国とは断交します。戦争になってもかまいません」とはいくらなんでも言えないのです。
ヨーロッパの排外主義的な政党は、このようないくらなんでも言えないと既存の政党がためらっている部分で明確な主張を行います。それによって一定の支持を得ることができている側面があるのです。日本もいずれ同じような状況が現出する可能性は否定できません。
では、投票以外の政治行動はどうでしょうか。具体的には、集会・デモへの参加、署名、寄付・カンパといったものがあります。日本人は欧米と比べると投票以外の政治行動が際立って活発ではないといわれています。そうした点が市民社会の未成熟さ、民主主義の不十分さを表すとの指摘もあります(2*)。
しかし、本稿の右派市民(左派市民)は日本社会全体の傾向とは異なり、活発に政治的な行動を行っているかもしれません。この点に関して、本調査では次のように質問しました。「あなたは、(東日本大震災以前と以後に、)社会運動へのかかわりとして以下のような活動をしたことがありますか。」
ここでは震災後のかかわりについて示します。集会への参加、デモへの参加、署名、寄付・カンパの4つについて、震災後の5~6年程度のあいだに行ったことがあるかを[表9]に示しました。
同書より転載 拡大画像表示
集会・デモへの参加は
左派市民のほうが活発
集会への参加は全体的に低調です。右派市民はどのタイプも全体の傾向と変わりなく、参加率は高くありません。あまり知られていないかもしれませんが、右派は国民運動と位置づける大小さまざまな集会を定期的に行っています。
(2*)…蒲島郁夫・境家史郎『政治参加論』東京大学出版会、2020年。山田真裕『シリーズ日本の政治4政治参加と民主政治』東京大学出版会、2016年







