ポスト安倍が定まらず
保守・右派層も散り散りに

 また前後の東京都知事選、兵庫県知事選なども含めて、SNSの影響力がきわめて大きくなったという画期としての選挙でもあったと指摘する識者もいます(1*)。保守層・右派層については、ポスト安倍の混迷のなかで四分五裂の状況になったとの指摘もあります(2*)。

 このように、2024年総選挙においては、2017年以上に右派市民の選択肢が広がっています。なおかつ、インターネットを駆使した選挙戦は、場合によっては小政党でも広く有権者に情報を伝えることを可能にします。実際、2017年総選挙で自民党は議席をほぼ維持しましたが、2024年では大きく減らしました。この選挙で右派市民はどのように行動したのか、インターネット全国調査の結果をみてみましょう。

 2017年調査は郵送調査でしたが、2024年調査はインターネットによるものであり、回答者が偏っていることは否定できません。年齢も60代までとなっています。単純な比較はできないという点に注意しつつ、結果を確認しましょう。

(1*)…谷原つかさ「潮目が変わったSNSと選挙 Xを分析、『ネット世論』研究者の驚き」朝日新聞、2024年11月24日 https://www.asahi.com/articles/ASSCV15Z9SCVULLI00GM.html

(2*)…「安倍晋三元首相の考え方や彼が推し進めた安保法制などの政策を熱烈に支持していた『岩盤保守層』のかなりの部分が、自民党を見放した、とみるべきだろう。衆院選に初挑戦した参政党が187万票、日本保守党が115万票を獲得したが、あわせて300万人以上が自民党から両党に乗り換えたとみて間違いない。残る230万人余は主に国民民主党へ流れたと推測できる。」(乾正人「『岩盤保守層』は自民を見放した過半数割れ『功労者』共産も最盛期から半減」)産経ニュース、2024年11月1日(https://www.sankei.com/article/20241101-U4OIN3HVR5K47CVWO5W6XB2DQI/)。ほかに古谷経衡「日本保守党の研究」『地平』2024年8月号