仲間由紀恵、さすがの「ツンデレ演技」→にじみ出る“名家のプライド”が気高かった〈風、薫る第38回〉

シマケン、槇村、もうひとり

 出た、武家! りんも武家の出。この共通項によって千佳子はじわじわと心のドアを開けていく。

 優しい劇伴が流れだす。

「『看護婦になるなど恥を知れ』と母には言われました」
「そうでしょうね」
「ですが今では母も力になってくれています」

 そう聞いて、意に沿わない話だと感じながらも、ちょっと心が動いたかのような表情の千佳子様。

「この仕事(看護婦)は、この手は、多くの人を助けると、看護婦養成所で教わり、さらに働きたいと思うようになりました。私はまだまだですけど、でも、奥様が生きる助けになりたいと思っています」

 手術を受けたくない理由があるのではとりんは聞く。

 ざわざわざわと風の音。少し沈黙のあと、千佳子は理由は言わず、シーツを取り替えてとだけ言う。

 りんのベッドメイキングが悪くないというのは、ツンデレ。

 仲間由紀恵は、動作も表情も大きく動かさないが、複雑な感情がちゃんと出ている。いいお家の出であるプライドまで滲ませるのは、なかなかできるものではない。お着物もすごくしっくりきている。

 りんと千佳子の話題にのぼった美津(水野美紀)。彼女は武家の出ながら、いまやせっせと瑞穂屋で働いている。だが、自らが汗をかくことはなく、誰かに指示する側にまわるのはやはり武家の出らしい。「働かせ上手」と言われている。

 美津は琴を弾いたり、カレーを作ったり、アクションもできて、キャラが立っているが、気になるのは妹の安(早坂美海)である。

 38回まで来て、第1回から出ているのに、キャラがいまいちはっきりしない。姉の代わりに嫁に行くことにしたものの、縁談がなくなって、そのあと、活躍の機会がまったくない。ここまで出番の少ない主人公のきょうだいも珍しい。なんてことを、毎作見ている朝ドラウォッチャーは考えてしまうわけだが、そんな安についにエピソードが、それも恋のエピソードが訪れそうだ。

 シマケン(佐野晶哉)と槇村(林裕太)が瑞穂屋に。今日はもうひとり。