【成長する選手の条件その2】
自分のリミッターを外せる
プロ選手として長く活動ができている卒業生は一般入試組には多くありません。
『「教える」を手放す 人とチームの自律を引き出すコーチング』(小井土正亮、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
彼らは自分のことを客観的に見つめることもでき、言語化能力も高く、高い意欲もある。いつ、何をすることで自身のパフォーマンスが高まるのかも論理的には理解できている。なのになぜ成長しきれないのか。
その大きな要因が、自分の限界を自分で決めてしまい、これまでの自分を壊して、まだ見ぬ自分を創り出すことを怖いと思ってしまっているメンタリティにあると見ています。
本気で成長するためには周囲から見たら、狂ったようにやらなければならないときがあります。それはがんばる、がんばらないといったレベルの話ではありません。とにかく目の前の練習に一心不乱に取り組めるかどうか。試合になれば、どの試合でも人生最後のつもりで臨めるかどうか。
早く正解に辿りつくこと、正解を知っていることが最大の価値となる受験対策において、その競争を潜り抜けてきた者は当然、その条件下でのスキル、思考回路は非常に発達していきます。
しかし、スポーツは目の前の状況が目まぐるしく変わり続けるものです。1年後にどうなっているか、どうなれるのか。その方法が正しいのかどうか、最短ルートかどうか。
正解がわからないなかでも目の前のことに必死になる能力は、現代社会において最も苦手な領域になっているように感じます。むしろ「正解を創り出していく」「正解にしていく」作業というのは、受験に向かう準備のなかでは高まらないスキルになります。
スポーツをすることで身につけられる、そして、今後、一般社会においてもさらに求められていくスキルであると感じています。
「自分史上最高」を目指し、自律的に成長してもらうには「教える」というよりも、自らつかみ取っていく経験をどれだけさせられるのかがカギになると感じています。
角田涼太朗選手の、自分で決断した選択を正解にしていくメンタリティは本当に逞しいなと思いますし、プロの世界は最後の最後まで自分自身を信じていなければ突き進めない道なのだろうなと思います。







