neocloud:
ネオクラウド

AI需要急増で計算資源が不足、新興のクラウド事業者が引っ張りだこに

 本格的な人工知能(AI)時代を迎え、大規模なクラウドインフラを構築・運営するハイパースケーラー(hyperscaler)でも旺盛な顧客需要に応えられなくなっている。

 そんな状況下で新たなクラウド企業が引っ張りだこになっている。「ネオクラウド(neocloud)」だ。

 ネオクラウドとは、AIに特化した計算資源(computing resource)を提供するクラウド事業者のこと。米半導体大手エヌビディアから最新鋭のグラフィックス処理半導体(GPU)を調達し、外部にレンタルするビジネスモデルを採用している。

 新興のネオクラウドとしては、米国勢ではコアウィーブやラムダ、欧州勢では蘭ネビウスや英エヌスケールなどが有名だ。マイクロソフトやメタ・プラットフォームズなど米系ハイパースケーラーを主な顧客にしている。

 9月に入って大きな注目を集めたのはネビウスだ。マイクロソフトと提携し、向こう5年間にわたって最大194億ドル(約3兆円)相当のクラウドインフラを提供する計画を明らかにした。

 マイクロソフトのクラウド責任者スコット・ガスリー氏は米通信社ブルームバーグに対して、次のようにコメントしている。

 We are in very much land-grab mode in the AI space. We’ve made the decision that we don’t want to be constrained in terms of capacity.(AI市場では計算資源の分捕り合戦が進行中だ。われわれは資源不足に陥るわけにはいかない。だから外部に頼った。)