成果を出しているのに、なぜか大きな仕事を任されない。目の前の業務をきちんとこなしているのに、なぜか抜擢されるのは別の人。そんな違和感を覚えたことはないだろうか。多くの人は「結果を出せば評価される」と考えているが、実際にはその前の段階で差がついている可能性がある。815社・17万3000人の働き方を分析してきた専門家・越川慎司氏によれば、評価される人たちが仕事において意識している点は少し違うという。そのわずかな視点の違いが、任される仕事の大きさやキャリアを大きく分けていた。
では、その点とは何か。同氏の著書『会社から期待されている人の習慣115』(ダイヤモンド社)から、評価されている人の82%が実践していた「意外な習慣」を紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
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「成果を出せば評価される」と思っている
与えられた仕事をきちんとこなす。
目の前の業務で結果を出す。
それなのに、なぜか大きな仕事を任されない。
いつも抜擢されるのは、別の人。
そんな違和感を覚えたことはないだろうか。
その差は能力ではない。
「どこを見て仕事をしているか」にあるかもしれない。
抜擢される人は「組織の見えない力関係」を把握している
815社17万人の「働き方改善」を支援してきた専門家である越川慎司氏は、著書『会社から期待されている人の習慣115』で、職場での評価が高い人たちの共通点を次のように紹介している。
さらに驚くべきことに、彼らはその5人と月に1回以上、業務外の会話をしていると答えました。
非公式キーパーソンとは、役職は課長なのに、なぜか部長より発言力がある人。肩書は一般社員なのに、その人が反対すると会議が止まる人。そんな人たちのことです。
――『会社から期待されている人の習慣115』より
評価される人ほど、「肩書きに出ない影響力」を理解している。
組織は、役職だけで動いているわけではない。
「誰が実際に意思決定に影響しているか」を知っているかどうかで、仕事の通りやすさは大きく変わる。
くわえて、抜擢される人たちは「勤続年数が長い人」との関係も大事にしている。
その理由について、越川氏はこう述べている。
期待されている人たちにヒアリングすると、大きな提案を通す前は、必ずこうした古参社員に相談していました。
「過去に似たような提案がありませんでしたか?」と聞くだけで、地雷を避けられる確率が格段に上がるというのです。
――『会社から期待されている人の習慣115』より
抜擢される人は、ただ仕事をこなすのではない。「誰に話を通せば、物事が動くのか」を理解している。
目の前の仕事だけを見ている人は、小さな仕事を積み重ねる。
一方で、組織全体の力学を見ている人は、大きな仕事を任される。
その違いが、キャリアの分岐点になっていくのである。
人生は「習慣」から変わっていく
同書ではこの他にも、
・重要な仕事は「午前中」にやる
・「集中時間」を周囲に宣言する
・他部署の人を誘ってランチにいく
・「書きかけの資料」を社内で共有する
・疲れ方に合わせて休み方を使い分ける
といった、職場で信頼され、抜擢のチャンスを手にした人たちの意外な共通点を多数紹介している。
「現状を変えたい」と願う人は、知っておいて損はないだろう。
(本稿は、越川慎司著『会社から期待されている人の習慣115』に関連した書き下ろし記事です)
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。






