休んでいるはずなのに、なぜか疲れが取れない。休日はしっかり休んでいるつもりでも、翌日になるとむしろ体が重い。そんな違和感を覚えたことはないだろうか。多くの人は「休む時間さえ確保すれば回復できる」と考えているが、実際には休み方そのものが間違っている可能性がある。815社・17万3000人の働き方を分析してきた専門家・越川慎司氏によれば、職場で評価されている人たちの休日の過ごし方は少し違うという。そのわずかな習慣の違いが、回復力だけでなく、思考や成果の差にもつながっていた。
では、その差とは何か。同氏の著書『会社から期待されている人の習慣115』(ダイヤモンド社)から、評価されている人の33%が実践していた「休日の習慣」を紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

「人生がうまくいかない人」の休日の過ごし方・ワースト1Photo: Adobe Stock

休日も「スマホ」や「ニュース」を見続けている

 休日はしっかり休んでいるはずなのに、なぜか疲れが抜けない。むしろ、月曜の朝のほうがだるいと感じることさえある。

 その原因は「休み方」にあるかもしれない。

 たとえば、休日もスマホを手放せず、気づけばSNSやニュースを見続けている。旅行先でもメールをチェックし、仕事のことが頭から離れない。

 そんな状態に心当たりはないだろうか。

 実はその習慣こそが、回復を妨げている可能性がある。

人生がうまくいく人は「つながらない時間」を大事にしている

 815社17万人の「働き方改善」を支援してきた専門家である越川慎司氏は、著書『会社から期待されている人の習慣115』で、職場での評価が高い人たちの共通点を次のように紹介している。

期待されている人たちの33%は、意図的にデジタル機器から離れる「デジタルデトックス」の習慣を持っているようです。これは一般社員における比率の28倍です。
さらには73%が年に1回は意図的に「完全デジタルデトックス休暇」を取っていました。
釣りやトレッキング、温泉三昧といった趣味を満喫するなど、あえてスマホを触らない休暇を設けているのです。
――『会社から期待されている人の習慣115』より

 評価される人ほど、「あえて何も見ない時間」をつくっているのだ。

 では、なぜそこまでしてデジタルから離れるのか。

 越川氏はこう述べている。

私たちはあらゆる隙間時間にスマホで情報をインプットし続けていますが、脳には何も入れない時間が必要だといいます。
実際、休暇後の状況を調べたところ、デジタルデトックス後に新しいアイデアが生まれた経験を持つ人が71%にものぼりました。
――『会社から期待されている人の習慣115』より

 さらに、越川氏が1万9,267名に「週末の半日デジタルデトックス」を4週間試してもらった際も、73%が「思考がクリアになった」と回答したそうだ。

 常につながっている状態では、脳は休まらない。情報を入れ続けるだけでは、思考は深まらない。

 一方で、評価される人は「何もしない時間」をあえて確保する。

 その時間が、頭の中を整理し、新しい発想を生んでいたのだ。

人生は「習慣」から変わっていく

 同書ではこの他にも、

 ・重要な仕事は「午前中」にやる
 ・「集中時間」を周囲に宣言する
 ・他部署の人を誘ってランチにいく
 ・「書きかけの資料」を社内で共有する
 ・疲れ方に合わせて休み方を使い分ける

 といった、職場で信頼され、抜擢のチャンスを手にした人たちの意外な共通点を多数紹介している。

「現状を変えたい」と願う人は、知っておいて損はないだろう。

(本稿は、越川慎司著『会社から期待されている人の習慣115』に関連した書き下ろし記事です)

越川慎司(こしかわ・しんじ)
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。