正攻法は通用するのか?
嘘つきが出てくる問題の正攻法は、「仮定」して考えてみることです。
「もしAが正直者だったとしたら……」
「嘘つきが7人なら、とりあえずAは正直者だと仮定して……」
「あと2人いる正直者はこの人とこの人だと仮定すると……」
……はい、正攻法でいこうとすると日が暮れます。
あまりにも煩雑になるので、もう少しラクに考えられる方法がないか探してみましょう。
本当に注目すべきポイントとは
最初に気づくべきポイント。
それは10人全員が発言しているということ。
……いや、見ればわかるとお思いかもしれません。
が、ここにさえ気づければあっさり解けてしまいます。
正直者と嘘つきが何人ずついるかはわかりませんが、
10人全員の発言が矛盾なく成立する状況はかなり絞り込まれるからです。
そこに目をつけましょう。
たとえば、ある人物が正直者であるとしましょう。
その人の発言は正しいので、その人と異なる人数を言っている人はすべて嘘つきです。
そりゃそうですよね。
嘘つき1「いや7人だ!」
嘘つき2「いや8人だ!」
という具合です。
矛盾なく成立する唯一の状況
今回の場合、たとえばGは「嘘つきは4人」と言っています。
つまり正直者は6人いるということ。
それなら、10人のうち6人が「嘘つきは4人」という同じ内容の発言をするはずです。
それが真実ですからね。
でも、Gの他に「嘘つきは4人」と発言している人はいません。
よって、Gの発言は嘘です。
このように、「嘘つきは○人です」という発言をしている人の人数が、その発言が示している「正直者」の人数と一致しているときのみ、矛盾がありません。
嘘つきは何人?
それでは、もう一度10人の発言を見てみましょう。
A,F,Iの3人が「嘘つきは7人です」と発言していますね。
これはつまり、「正直者は3人」ということを示しています。
A,F,Iの3人が正直者である場合、発言の内容と矛盾はありません。
ということは、この発言は真実。
つまり嘘つきはA,F,I以外の7人です。
嘘つきは7人
この問題から学べること
1人ずつ考えていくと大変でしたが、裏に潜む法則に気づけるとそこまで苦労せずに解ける問題でした。
これ、もし質問の内容が「正直者は何人いますか?」であれば、もうちょっと簡単に法則に気づけたと思います。
今回の場合は「嘘つきは7人=正直者は3人」という変換が必要であり、ここが少し厄介なポイントでした。
たいていの物事には「うまくいく法則」が裏に潜んでいますが、それを探すのは大変なので思考放棄してしまいがちです。そして力技しか武器を持たないようになり、壁に当たったらすぐにあきらめてしまう。
ただ……世の中には「これがうまくいく法則です!」と、騙してくる人もいます。本当にうまくいく法則なら、わざわざ他人に広めてもメリットが薄いですからね。
そう、つまり
うまくいく法則は、最終的には自分で見つけるしかないのです。
水平思考は、そのための手段のひとつになります。
(本稿の問題は、シリーズ最新作『もっと!! 頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』から抜粋しています。本シリーズでは同様の「読むほどに賢くなる問題」を多数紹介しています)











