手術を拒む仲間由紀恵演じる妻の心を開くため…夫の愛ある言葉にグッときた〈風、薫る第40回〉

シマケンの嘘を見抜く安

 りんとシマケン(佐野晶哉)、直美と寛太、そして、千佳子と元彦。それぞれが、誰か親しい人から良い影響を受けている。

 主人公たちがいろいろな人たちと出会って学んでいくというのは物語の常道。親しい男友達が出てくるのもいい。でも、せっかく看護婦仲間が5人もいるのだから、看護婦仲間の関係性のなかで影響し合い、学び合うドラマも見たい!でも、なぜ『風、薫る』が女子たちの集団物語になりそうでならないのか、その理由がこの回で読み解ける。

 寛太が言った「自分だけだとどうも踏ん張りが効かねえ。悪いことをしても歯止めが利かねえ。親や兄弟のためならきっと」この言葉もドラマの重要なキーになっている。

 寛太の場合、極端だが、「親や兄弟」あるいは「伴侶」のためなら、暗闇に落ちる前に踏ん張れるものなのだろう。

 りんの妹・安(早坂美海)にも伴侶出現の予感が。りんとシマケン、直美と寛太、千佳子と元彦と男女のパートナーシップが物事にいい影響を与えていることが描かれて、りんがパートナーを求める説得力が増す。

 シマケンの働きで、安を交えて槇村兄弟と会う機会ができることになり、安は大喜び。

「槇村(林裕太)の話では、槇村の家は風通しの良さそうな家風ですよ」とシマケンは安に報告する。「欲を言えば次男がよかったのですが、次男の方はあまり」と安。

 次男のほうは小説家の新人で、将来有望とはいえ、自由業は不安。シマケンもまた、将来不安な身であるが、「でも姉はきっと、男の人がどんなお仕事をしていても、長男でも末っ子でも気にしないと思いますけど」と安はシマケンを励ますように言う。でもシマケンはそれを流そうとする。

「シマケンさんはご自分にうそつきですね」

 安はシマケンの本心に気づいている。まあ、安だけではなく視聴者もほぼ全員気づいている。気づいていないのはりんくらいであろう。

 体温のある肉体は真実を物語る、とはこういうことである。安はシマケンの体温から、嘘を感じとったのだろう。りんの母親・美津(水野美紀)が外国人と言葉が違ってもうまくコミュニケーションができるのも、この「体温」で感じとっているからに違いない。

 りんと直美もまた、千佳子がりんに勉強のため手術に立ち会っていいと言ったことが「嘘」かもしれないと感じとっていた。千佳子の手術が無事に済みますように。続きは来週!

手術を拒む仲間由紀恵演じる妻の心を開くため…夫の愛ある言葉にグッときた〈風、薫る第40回〉