まず理由のひとつは「ホワイトカラー大量リストラによる開業率アップ」だ。これから大企業でミュトス級のAIが導入されていけば残念ながら、一般事務、管理部門、中間管理職、マーケティング、一部エンジニアなど大量の人々がリストラになる。いくら「人は石垣」と叫んだところで、これは世界的な動きなので、世界市場で戦うグローバル企業ならば避けることはできない。
では、これらの人々はどうするか。同じようにAI導入が進む大企業への転職は難しいので、中小企業への転職となるがご存じのように、大企業と中小企業では賃金格差が大きいので、大企業でキャリアを積んできた人ほど受け入れ難い。
そうなると「起業」という道を選ぶ人も増えていくはずだ。
自分をリストラに追いやった憎きテクノロジーではあるが、これをうまく活用すれば、バックヤード業務はかなり任せることができる。実際、海外では大手テックでAI解雇にあった人々の起業が相次いでいるという。日本も遅ればせながら同じようなトレンドが生まれる可能性が高い。
このような「大企業リストラ組」の事業者が増えていけば、既存の中小企業や小規模事業者のテリトリーを侵害するわけなので当然、そこには「競争」が生まれる。廃業をする小規模事業者も出てくるだろうし、単独では存続できないということで中小企業M&Aも活性化する。
つまり、AIによるホワイトカラー大量リストラによって、これまで日本の「悲願」だった「産業の新陳代謝」が少しずつ進んでいく可能性があるのだ。
中小企業の弱みは
高性能AIで強みになる!?
という話をすると、決まって「なにが産業の新陳代謝だ!小さな会社は死ねということか!」というお叱りが飛んでくるのだが、小さな会社にとってもAI普及は悪いことばかりではない。
これまで中小企業や小規模事業者の「弱み」とされていた非効率・属人化というのが、高性能AIの出現によって「強み」になる可能性も出てきたからだ。
わかりやすいのは「観光」である。ホテル予約からスマホでの観光スポット検索、さらに最近は旅行ツアーまでAIに組み立ててもらう人もいるほど、AI導入が進んでいる業界のひとつだ。
じゃあ、AIを導入していない小さな観光業はもはや勝負できないのかというと、そんなことはない。







