意外とお勧めで、私自身もやっているのが、地元のフリーペーパーへの広告出稿です。費用は大手メディアより控えめですし、地元との繋がりもできてブランディング効果は高いです。

 パッと思いつくだけでも、こうしたお金の使い道が挙げられます。いずれも、執筆の効率化や、売上や読者層の拡大に繋がり、作家としての将来性を高めます。

税金で消えるより
投資に回した方が合理的

 私は現在、社員を雇い、事務所を構えています。明らかに、自分1人でやっていた時の方が、収益率は高かったです。

『作家で食っていく方法』書影作家で食っていく方法』(今村翔吾、SBクリエイティブ)

 それでもチームで戦っているのは、短期の目標より長期の目標を優先するからです。目先のお金より、未来のお金を獲りに行きます。今の1億円を自分の自由にするよりも、今は多少大変でも、世界に打って出て、いずれ100億円を稼ぐ作家になりたいのです。そしてそのくらい強気の姿勢でないと、将来にわたって作家で食っていくのは厳しいと感じています。安定は停滞ないし後退です。

 また、近年は編集者も忙しく、出版社の経費も制限されているため、作家が編集者の人手を頼ることは難しくなっています。サイン会といったイベントを大々的に行い、作家としての陣地を拡大していくには、やはり作家自身がチームを抱える必要があります。

 そもそも、経費がかからない作家業は、逆に言えば控除が少なく、納税額がすぐ上がってしまう商売です。小規模企業共済に入ったり、ふるさと納税に回したりといった節税もアリですが、節税に精を出すくらいであれば、色々なことにお金を使って事業拡大を図るのも悪くないとは思いませんか?食っていくための理想は、税金対策も、支出による事業拡大も、どちらもすることでしょう。