どうすればお金をかけずに、売上や利益をもっと増やせるのか? この切実なお悩みに答えるのが、人気の販促コンサルタント・岡本達彦氏の最新刊『客単価アップ大事典 「つい買ってしまう」販促の仕掛け75』(ダイヤモンド社刊)です。同書は、「行動経済学×現場目線」で「つい買いたくなる」販促の仕掛けとは何かを言語化した初の書。本書が提示するのは、「お客様の購買行動そのものを変える設計とは?」です。どうすれば、「利益が残る経営」へと変われるのか? 本連載では、『客単価アップ大事典』に収録しきれなかった事例の中から、現場ですぐに導入でき、成果につながりやすい客単価アップの仕掛けを厳選してご紹介していきます。
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「機能」を説明しない広告が売れる理由
超高級腕時計の広告を思い浮かべてください。そこには精密な歯車の説明や精度のデータはなく、ただ成功した経営者や世界的なスポーツ選手が時計を着けている写真だけが載っていることが多いはずです。
なぜ、100万円を超える商品の広告が「イメージ写真」だけで成立するのでしょうか。そこには、お客様のアイデンティティを刺激する高度な心理戦略が隠されています。
「成功」という感情を商品に移す
本来無関係な「時計」と、既にポジティブな感情(憧れ、品格)を呼び起こす「成功者」を繰り返し同時に提示すると、時計を見ただけでその感情が自動的に呼び起こされるようになります(古典的条件づけ)。
広告を通じて「成功した人物 × この時計」という組み合わせを何度も目にするうちに、脳内で感情の転移が起きるのです。これは評価的条件づけとして知られ、商品の価値を理屈抜きで格上げする手法です。
「憧れの集団」に近づきたい心理
人は「自分が属したいと思う集団(準拠集団)」の行動や消費に強く影響を受けます。
広告に登場する著名人は「憧れの成功者集団」の象徴です。「この人と同じものを着ける」という行為は、その集団の一員に近づくためのパスポートとして機能します。
こうなると、価格は「機能の対価」ではなく「なりたい自分への投資」へと書き換えられ、高額な支出への抵抗が消えるのです。
他のお店でも使える
「準拠集団への連結」設計
・ ビジネス書セミナー
「著名経営者推薦」という一言を添え、その本を読むことで成功者と同じ知識層に属せるという感覚を与える
・ 高級スポーツ用品
「あのチャンピオンが愛用」と打ち出し、同じ高みを目指す人々への強力な動機づけにする
・ 化粧品・スキンケア
憧れの俳優の使用写真を使い、「あの人のような肌に」という感情転移を引き起こす
まとめ
著名人を使った広告が機能するのは、
・ 古典的条件づけにより、成功者の持つポジティブな印象を商品そのものへ転移させる
・ 準拠集団理論により、憧れの層への帰属感という感情的な価値を販売する
・ 商品を「機能」ではなく「アイデンティティ」の象徴へと昇華させる
という、価格の壁を「なりたい自分」という感情で突き崩すための戦略なのです。
販促コンサルタント
現場目線ですぐ使えるマーケティングを伝える第一人者。
広告制作会社時代に100億円を超える販促展開を見て培った成功体験をベースに、むずかしいマーケティングや心理学を使わず、
アンケートやマンダラ等を活用して、誰でも売れる広告を作れる手法を体系化する。
業界を問わず即効性が高く、お金をかけずに売上を上げられることから、全国の商工会議所・経済団体などからセミナー依頼が殺到する。
初の著書『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法』(ダイヤモンド社)は、Amazon上陸15年、「売れたビジネス書」50冊にランクインする。
他の著書に、『お客様に聞くだけで「売れない」が「売れる」に変わるたった1つの質問』
『あらゆる販促を成功させる「A4」1枚アンケート実践バイブル』
『「A4」1枚チラシで今すぐ売上をあげるすごい方法』『「マンダラ広告作成法」で売れるコピー・広告が1時間でつくれる!』(以上、ダイヤモンド社)等がある。




