「自分にもっと才能があれば…」
誰しも一度はそう思ったことがあるだろう。活躍する同期、年下の有名人、同世代の天才…素直な称賛とは裏腹に「自分だって、本気出せばできるはず…」と思い悩んでいないだろうか。
「『才能がない』と諦める必要なんてない。」そう語るのは、“才能”をテーマにした漫画『左ききのエレン』で累計420万部超を突破した漫画家のかっぴー氏だ。現在はアニメ化・複数連載を抱える人気漫画家だが、実は誰よりも才能に苦悩し続け、25年以上『才能の正体』を考え続けてきた。今回はその“実践的な才能論”を初めてまとめた書籍『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』の中から、「あなたが持つ才能の正体」に迫る。

人気漫画家でも、「才能こじらせ歴25年」
そもそも「なんで漫画家がビジネス書を出すんだ?」と思いますよね。
答えは簡単で、私自身が、ずっと才能について悩んでたんです。漫画家と聞くと、「初めから才能があったんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実際は、葛藤の連続でした。「自分は才能がない」あるいは「ある程度あるけど、あの人よりはない」……毎日のように苦悩していました。
「才能とは何か」、ひいては「人生の成功とは何か」を中学生の時から考え続けたので、“才能こじらせ歴25年”以上になります。そんな私が、「才能」をテーマにした漫画が代表作になったのも面白いものですよね。
才能を表す「カード理論」
こっから話すのが書籍で一番多岐にわたって語っている「カード理論」です。
その中身をざっくり紹介すると「才能というのは配られたカードであり、そのカードを切って戦うのが人生だ」というものです。
例えば『左ききのエレン』に出てくる主人公の朝倉光一は「自分には体力やガッツしかない」と言っています。ただ上司には「それは年齢と共に目減りしていくカードだから勘定に入れるな」と言われます。
その他には「実家が太い」もカードですし、絵が下手でも「ストーリーが作れる」や「キャラクターの演技」などで補うこともできます。
また、カードには裏表があり、「ロジカル」というカードも裏返せば「頭でっかち」になります。それを良い時にいかに使えるかどうか。これがカード理論の考え方です。
「自分のカード」を本当に知っているか?
自分にどんな職業のカードがあるか最初から分かる人は少ないので、大事なのは「一定期間それしかやらない」時期を作ることです。私は会社員時代、デザイナーからコピーライターをやってみようと思い立ちました。最初からコピーライターだった人と戦うには、3年間本気でやって向いているか分かることを、半年でやろうと思いました。つまり6倍の密度です。
人生は有限なので、早く確かめたかったんです。誰の中にも天才は1人待っているのに、そこにチャンネルが合う前に人生を終えてしまったら悲しいじゃないですか。40でも50でも遅くないし、考える仕事なら年齢関係なくとにかく早く試すことが大事です。10年かけて試すのはお勧めしません。
「配られたカードで勝負する」以前に、まず「自分が持っているカードを確認できているか」。これをできていないで、才能を持て余している人は、意外と多いのではないかと僕は思います。
(この記事は『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』に関する特別な書き下ろし原稿です)








